北京
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アメリカのロイス・ランバース裁判官は現地時間20日、ジョン・ボルトン前大統領補佐官の新書『それが起きた部屋: ホワイトハウス回顧録(The Room Where It Happened: A White House Memoir)』の出版を認める判決を下しました。この判決を受けて、アメリカのトランプ大統領はツイッターで「ボルトンは法律に違反している。彼はそのための代償を払わなければならない。これは自殺行為だ」と非難しました。トランプ大統領は本書の中で公表された自らの種々の不利な事柄が明るみになるのを阻止する狙いがあるとみられています。
同書は、トランプ大統領の外交や政治施策の裏事情、また、大統領の外交や政治への「無知」を公表しており、大統領の決定の多くが単なる再任目的であると指摘しています。
また同書では、トランプ大統領が他国の指導者に援助を与えることで利益を獲得したという内容が挙げられています。例えば、自分の競争相手であるバイデン氏を調べることにより軍事援助を得るようウクライナ政府や軍に圧力をかけていると記されています。さらに同書は、トランプ大統領は辞任をしなければならないほどの重い罪を犯したと指摘しています。
同書は加えて、トランプ大統領の政治への無能を詳細に記述しており、イギリスが核大国であることを知らないこと、ベネズエラを侵入することを「クールなことだ」と決定したこと、さらに国際情勢に対して全く無知でありながら身勝手なことを発言することなどを挙げています。また、基本的な地理の知識を知らず、フィンランドがロシアの一部かと質問していたことなどを明らかにしています。
一方で、同書の内容についてトランプ大統領は否定し、多くは捏造されたものであると批判しています。なお、同書に圧力をかけるトランプ大統領は、同書の出版により自身の利益が損なわれ、次期大統領選挙に不利になることを恐れているとみられています。
同書は23日に出版予定で、アメリカ国内でも大きな話題を呼んでいます。(閣、CK)