どの都市にも独自の魂があり、四川省の人たちはこの都市を「安逸」と表現します。茶楼ではお年寄りが静かにお茶を飲み、日光の下では猫がのんびりと過ごし、竹林ではパンダが伸びをして眠ったり、竹をゆっくり食べています。彼らが生活するこの故郷をじっくり観察してみると、町の急成長に心の中では驚きながらも、四川の変わらない生き生きとした雰囲気を感じているのではないでしょうか。この空気がこの土地に代々暮らしてきた人々に影響を与え、この土地の人々もまた自分たちの方法でこの雰囲気を守り、受け継いでいます。
精巧な蜀繡(四川省独特の刺繍)、色鮮やかなイ族の服飾、現代ファッションの魅力を融合した羌繡(きょうしゅう)...長い歴史において、四川省の各民族の人々が手、心、魂を用いて創造した輝かしく豊富で貴重な無形文化遺産は、この美しい大地の生き生きとした姿を伝え、この土地の文化を守ってきました。
2020中国文化・自然遺産の日を前に、四川省文化・観光庁は海外の中国文化センターと共同で「天府四川 ‘雲’享非遺」オンライン展覧会（四川省の無形文化遺産 オンラインで観賞）を開催しました。国内外のネットユーザーはこれを受け、「クラウド」上で四川の無形文化遺産の美しさを味わっています。（文章・写真提供：四川省文化・観光庁）
火の美
川劇「噴火」は劇役者の表現技法の1つである。役者は火を噴出してステージ効果を際立たせ、よりリアルなイメージで観客を引きつける。
エイ経砂器（荥経砂器）は四川省エイ経県（荥経県）で生産された粘土と石炭を使用し、1000度以上の高温で焼き上げる。素朴な素材で、腐食しにくく、食品を保存しても劣化しにくい。
光の美
自貢灯会は元宵節の灯会が最も有名で、その光景は壮大で、彩り豊かである。
閬中皮影（薄い皮製の人形を使った影絵）彫刻の技法が巧みで、線が滑らかで細かい。人物構造と影のバランスが美しく、地域的特徴が現れている。
舞の美
鍋荘舞はチベット族地区で流行している民間舞踊。チベット族の社会と歴史の発展に伴って変化し、ハダカムギを棒で叩き、家畜を飼育し、酒を醸造するなどの労働の様子を表現した歌と踊り。チベット族の風習も表し、結婚、新居の完成、客のもてなしなどの際に行われる。
「四川滬(こ)州雨壇彩龍」は悠久の歴史とロマンある龍舞で「東方の生きた龍」と称される。春節、祭日、結婚式、葬式の際に住民は彩龍を踊る。
楽の美
羌笛(きょうてき)は中国古代のクラリネットで、2000年以上の歴史を有する。四川省北部のアバ・チベット族・チャン族自治州のチャン族居住地で流行し、高山に生える油竹で作られ、主に独奏に使用される。
「四川清音」は悠久の歴史を有する伝統的な民間芸能で、四川方言で歌い、曲調豊富で節回しが美しく、8つの長調と100以上の短調、200以上の段落で構成される。
武の美
青城武術は重要な中国武術の流派で、中国古代武術の4大流派の1つ。中国の道教の聖地、世界文化遺産の四川省青城山で誕生した。
峨眉武術は四川省峨眉山地区を起源とし、四川さらには南西地区全域に広まった武術の総称。峨眉武術は峨眉山で誕生し、約3000年の歴史を有する中華武術3大流派の1つ。
茶芸の美
茶芸は各種のお茶を入れる技術を通して、お茶を入れて飲む過程を表現し、美しさと感動を与える。
服飾の美
チベット族の服飾は地域によって異なり、生地や工芸も異なるが、デザインに大きな違いはない。
チャン族の服飾、すなわちチャン族の民族衣装は、昔は長衣が中心だったが、時代ごとに異なる。総じて言えば、チャン族の服飾も環境と生活条件によって変化していった。
イ族は系統が多く居住地も分散しているため、地域によって服飾も大きく異なり、地域の特徴が色濃く表れている。中国の多くの少数民族にはアクセサリーをつける風習があり、イ族もそうである。
ファッションの美
無形文化遺産伝承人の楊華珍は藏羌地区の伝統的な故事と織り物の紋様をもとに、大量の美しい織り物作品を創作し、国際ブランドと提携し、現代の方法で伝統美を表現している。
『生命源』ハイヒールは最上の美しさを持つ伝統の蜀繍とファッションを完全に融合させ、世界に中国のオリジナルデザインを示した。
装飾の美
銀糸は細い銀を伸ばして作られ、細く均整がとれている。銀花絲技術の最大の特徴は、銀糸を曲げて枠にはめる技術である。
閬中絲毯(ロウチュウのじゅうたん)は1メートルの経緯線を1000本以上使用し、1平方メートルに100万個以上の結び目があり、非常に精巧で、熟練の職人でも1年で2平方メートルほどしか作れない。
自貢絞り染めは筆の代わりに針、墨の代わりに色を使用し、幾何学模様や人物、動物、花、鳥、書道などの写意画を絞り染め作品に表現する。その手法は絶妙の域に達する。
味の美
瀘州老窖(ろしゅうろうこう)の伝統醸造技術は中国の酒類業界で「生きた文物」と称される。中国の醸造技術と酒文化を代表する実例であり、科学が発達した今でも現代技術では代用できない。
郫(ひ)県豆板醤は成都市郫都区の特産品。辛味が強く、真っ赤でつやがあり、唐辛子が大きく、後味が良いという特徴があり、四川料理でよく使用する調味料である。
