【CRI時評】ポンペオ氏こそ西側の真の脅威

2020-06-03 10:35  CRI

 米国「史上最悪の国務長官」ポンペオ氏は、国内の甚だしい混乱にもかかわらず、うそをつくことに全力を挙げている。このほど米FOXニュースとのインタビューで、中国は米国とその西側同盟国の利益に危害を加えようとしていると述べて欧州を脅し、欧米は連携して中国に対抗しなければならないと叫んだ。

 うそは千回繰り返してもやはりうそだ。欧州の人々は、欧州と「肩を並べて行動する」と叫ぶ米政治家が、新型コロナウイルス感染症の発生後に同盟国をどのように扱ったかを覚えておくべきだ。欧州諸国の感染症対策物資を横取りし、米国内の感染例の多くは欧州経由だと主張し、欧州連合(EU)市民の入国を一方的に禁止し、EUと関係国が共同主催した新型コロナウイルス対策のためのグローバルな資金調達会合への参加を見送った。米政治家は欧州の同盟国と共に立っているのだろうか。

 政治上の私利の追求に専念している米政治家が欧州の利益に無関心であることを、欧州の人々は誰よりもよく知っている。米ビジネスインサイダーの最近の報道によると、感染症の流行期間中にドイツ人の73%が米国に対する印象が悪化し、イタリアで米国を友好国とみなすと答えた人の割合は17%にまで下がったことが、世論調査で明らかになっている。

 感染症対策の失敗などの国内危機に直面して、ポンペオ氏は、欧州を利用しようと考え、人権や言論の自由を持ち出して欧州に取り入ろうとしている。だが近年、米国は欧州に対して航空などの分野で関税を引き上げ、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の設備や技術を使用する同盟国に対して情報共有を減らすと脅し、ロシア産天然ガスをドイツへ直送する海底パイプライン「ノルドストリーム2」の敷設事業に参加する欧州企業に制裁を加えるなど、米政治家は、欧州を「アメリカ・ファースト」を達成するための踏み台としているに過ぎない。

 世界一の強国でありながら、米国は、新型コロナウイルスを抑え込むことができず、結果として10万人を超える罪のない命が失われた。米国でアフリカ系男性のジョージ・フロイドさんが白人警官に膝で首を押さえつけられて死亡する事件による抗議デモが拡大すると、トランプ米大統領は鎮圧のための軍の動員も辞さないと脅した。米国民の「人権」はいったいどこにあるのだろうか。これまでに10人を超える抗議デモを取材していた記者が警官に攻撃され負傷し、逮捕される出来事まで発生している。米国の「言論の自由」はいったいどこにあるのだろうか。

 このほど英国、ドイツ、デンマークなどの米国大使館前で抗議デモが起き、欧州の人々は「ジョージ・フロイドさんに正義を」などのスローガンを掲げて、米国内の抗議デモに声援を送っている。これは米国の偽善的な「人権」「言論の自由」への力強い反撃だ。ポンペオ氏が中国を攻撃したツイートに対するコメントの中で最も多くの共感を集めたものの一つは「私たちは中国を恐れていない。あなたを最も恐れている」だった。西側を含む全人類の脅威とは誰なのであろうか。(CRI論説員)

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