北京
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新型コロナウイルスが米国内での感染急拡大を背景に、米連邦政府は対応の不備に口実を探し続けています。
彼らが上げた口実の一つは、「米国に本当のことが知らされていなかった」ことでした。
3月初め、感染者が米国内で激増しました。米政府は初動が遅れ、力強い措置を講じることができなかったことを覆い隠すため、「米国の感染拡大は、中国が速やかに世界各国や世界保健機関(WHO)に報告しなかったことが原因だ」と繰り返して非難しました。
ポンペオ国務長官は3月6日、ニュース専門放送局のCNBCのインタビューに答えた際、
「中国が米国に提供した感染経路に関するテータが「不完全なもの」であったため、
米国は即時の対応ができず、今日のような難しい局面に陥ってしまった」
と指摘(写真:CNBCより)
しかし、事実としては、中国は早くも1月3日に新型コロナウイルスの関係情報を米国に伝え、その危険性についても強調しました。「ニューヨーク タイムズ」や「ワシントンポスト」、CNNなど複数の米メデァイは、これを裏付ける記事を配信していました。
多様な視点からトランプ大統領の詭弁を反駁するCNNの報道
「他国に責任がある」、これは米国が見つけたもう一つの口実です。
CNNの報道によりますと、記者は3月19日にホワイトハウスで開かれた記者会見で、トランプ大統領が手にしたスピーチ原稿を撮影したことで、写真に「新型コロナウイルス」の文字が線で消され、代わって手書きで「中国ウイルス」に直されていたことが分かりました。実は、これに先立って、WHOは3月4日にも新型コロナウイルスに汚名を着せないよう呼びかけていました。
また、CNBCが3月24日に行った報道では、感染が米国内での爆発的な拡大した後、トランプ大統領はしばしば前任のオパマ氏に責任があると擦り付け、自身は感染爆発に「何の責任もない」と強調していました。
14日、トランプ大統領はWHOへの資金拠出を停止すると発表し、「WHOは果たすべき職責を履行しなかった」と非難しました。これを受けて、WHOは15日に各国にそれまでに公開したデータの詳細を開示しました。トランプ氏への非難は根拠の伴わないものだと裏付けられました。
米公共ラジオ放送NPRが配信した記事、
「WHOから米国に返事:新型コロナウイルスの関連情報は1月5日に世界に公開」
(写真:NPRより)
米国の感染者数の推移(データ出自:米ジョンス・ホプキンス大学)
トランプ政府が責任転嫁に走っていた時、米自身の対策が遅々として追いついていませんでした。後手後手の対応により、米国の感染者数が世界最多になり、患者数と死者数も急速に拡大しました。これと同時に、国内の人種差別事件が頻発し、アジア系人種を標的にした差別行為が目立って増えました。
こうした状況について、CNNはこのほど発表した論評で、「米国は、SARSやMERSなど公衆衛生上の危機にしっかり対処してきたという自慢があり、その上で、どんな代価を払っても経済成長は守るという声もあり、一部の米国官僚はそのため眼前のことから目をそらし、どんどん絶望的になってきた科学顧問らの叫びからも遠ざけてしまった」と指摘しました。(藍、Yan)