新型コロナ肺炎の最も原始的なウイルス株は米、豪に存在 英独研究者が発見

2020-04-11 15:11  CRI

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 イギリスとドイツの研究者らが9日、『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』に、新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)の感染経路に関する合同研究報告を発表しました。それによりますと、新型コロナウイルスは数回の変異を経ており、その最も原始的なウイルス株がアメリカとオーストラリアで多数発生していることが分かっています。

 この研究では、遺伝子ネットワーク解析の技術を利用することで、新型コロナウイルス肺炎の人類への罹患における初期の「変異ルート」が再構築されています。主要な研究メンバーの1人である、英ケンブリッジ大学の遺伝学者ピーター・フォースター教授によりますと、研究チームは2019年12月24日から2020年3月4日までの世界各地の160の完全なウイルス遺伝情報を使用し、新型コロナウイルスには異なる3つのタイプがあることを突き止め、それぞれ「Aタイプ」、「Bタイプ」、「Cタイプ」と呼称しました。

 Aタイプはコウモリとセンザンコウから検出されたウイルスに最も近いため、「新型コロナウイルス肺炎の根源」とされています。そのAタイプが2度の突然変異を経たものがBタイプで、CタイプはBタイプからの変異だということです。

 Aタイプは、武漢市に滞在した米国人から検出されましたが、それ以外にも米国やオーストラリアの多くの感染者から検出されています。

 そして、武漢市(中国)を含む東アジア地域で蔓延しているのは、Aタイプから派生した

 Bタイプです。そのほとんどが東アジアでのみ発見されているため、この地域以外に住む人々がBタイプに対する抵抗力を持っているのではないかという説も浮上しています。

 そして、Bタイプから派生したCタイプはヨーロッパで主に流行しているタイプで、シンガポール、中国香港、韓国などでも報告されていますが、中国大陸部のサンプルには存在していないということです。

 この研究結果は、新型コロナウイルスが人類の中で最初に広がったのは2019年9月中旬から12月初めにかけてだと認めています。(玉華、謙)

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