新型コロナ情報を隠蔽、株売却米政治家の拝金主義

　米東部時間3月20日午前の時点で、米国で確認されている新型コロナウイルスの感染者は1万4250人に達しており、3週間の間に感染者数は950倍に増加しました。一方、米国上院情報委員会主席、衛生委員会のメンバーでもあるリチャード・バー氏は新型肺炎の発生状況を隠した上でインサイダー取引情報を利用して、米株式市場が暴落する前に保有株を大量に売却したことで、国民から反感を買っています。

　各情報機関から新型コロナの脅威について情報の提供を受けている上院情報委員会主席リチャード・バー議員は衛生委員会の職も務め、新型肺炎の発生以降、定期的に上院の報告を聞き取っていました。情報獲得の優位性は明らかであり、バー氏はこの優位性を利用して、新型肺炎の発生状況について情報を隠すとともに遅らせて報告していました。「ニューヨーク・タイムズ」の調査によりますと、バー氏は2月13日の一日で、保有株を大量に売却したということです。

　それと同時に、バー氏は2月27日に自身の選挙区の支持者に情報を漏らしていました。その13日後、米国国民は国務院が発表したヨーロッパの観光渡航制限を受けることになりました。事前にバー氏が公開的にあらゆる警告を発表することなく、「感染のリスクは低い」と示し、国民は自らを保護するチャンスを逃がすことになりました。

　また、バー氏以外にも数人の政治家は非公開情報を利用して、米株式市場が暴落する前に保有株を大量に売却していました。現実の情勢を知りつつも秘匿している米国の政治家がどれほどいるのかはっきりとしていません。

　現時点までに米国の各州では医療物資の不足と検査問題が存在しています。「ニューヨーク・タイムズ」の調査によりますと、米国の富裕層と有名人は優先的に検査を受けていることが明らかになりました。（雲、星）