北京
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米国駐在の崔天凱中国大使は現地時間13日、米国のナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)の取材を受け、中国の新型肺炎対策などについて答えました。その内容を抜粋してご紹介します。
聞き手:スティーブ・インスキープ氏(NPR司会者)
話し手:崔天凱 駐米中国大使
1.新型肺炎という危機への対応
インスキープ氏:この取材の目的は、新型コロナウイルスによる肺炎への中国の対応策を知ることです。弊局も中国の状況を追っていますが、今回の新型肺炎はここ数年の中国で起こった、最も深刻な危機だと見られます。なぜなら、これは公衆衛生上の危機であると同時に、経済危機であり、政治危機でもあると考えられるためです。
崔大使:新型肺炎は確かに中国にとっての大きな試練で、ある意味では国際社会にとっての大きな試練でもあります。社会と経済の発展に伴って、伝染病などの公衆衛生上の危機にいかに対応すべきかということは、すべての国際社会と各国政府にとっても未曾有の試練です。ですから、必要とされる対応策もまた、未曾有のものとなるでしょう。中国政府は今、全力を挙げて感染拡大の防止に努め、患者を治療するとともに、経済活動や社会活動へのダメージを減少させています。これは事実です。
2.湖北省と武漢市の人事措置
インスキープ氏:中国政府は今回、湖北省のトップと武漢市のトップを更迭するという人事的措置を行いました。その理由を聞かせてください。
崔大使:まず、今回の新型肺炎は全く新しいウイルスが引き起こしたものであり、これに対応できる知識を持つ者はわずかでした。そのため、病原体から感染後の症状、感染経路までを知るには、いずれにしろ時間が必要でした。人事的措置を取ったのは、国民の声に耳を傾け、その要望に応えるためです。今は特殊な時期ですから、より能力のある幹部に、より大きな責務を果たしてもらうべきです。
3.習主席が果たしている役割
インスキープ氏:習近平国家主席は今回の新型肺炎との戦いで、どのような役割を果たしていますか?
崔大使:大きなリーダーシップを発揮しています。習主席の指導の下で、中国共産党中央は新型肺炎対策グループを設立しました。また、習主席自らが北京の「社区(コミュニティ)」を視察し、感染拡大の防止について住民たちと話し合い、その場でも指示を出しました。習主席の指導がなければ、このように全国各地が一致団結して感染症に立ち向かうという状態は形成されなかったでしょう。また、習主席はトランプ大統領をはじめとする多くの外国首脳と電話会談を行い、力を合わせて新型肺炎と戦っていく姿勢を示しています。