北京
PM2.577
23/19
習近平国家主席は23日、北京の人民大会堂で、第8回中日韓首脳会議に出席するため中国を訪れた日本の安倍晋三首相を迎え、「双方の努力の下、両国関係は改善と発展に向かっている。重要なチャンスに恵まれる中で、中国は日本と密接な意思疎通を保ち、両国関係を新たなレベルに引き上げ、両国の人々により多くの幸福をもたらしていきたい」と示しました。
習主席はまた、「世界は百年に一度の大変革を迎えており、情勢の複雑化がますます進む中、より冷静な戦略的対応が必要で、全局面に注視する広い視野が求められている」と強調しました。その上で、「中日両国は実務協力の拡大に力を入れ、質の高い発展に向けて『一帯一路』の共同構築と第3国市場における協力を推し進める必要がある。また、人工知能(AI)や、ビッグデータ、モノのインターネット(IoT)などに関する互恵協力を強化する必要がある。さらに、よりレベルの高い互恵関係と共同繁栄に向けた、双方向に開放的で、公平性と透明性を備えた、差別の無いイノベーション環境づくりに取り組んでいく必要がある。このほか、文化、観光、教育の分野を含む人員と文化の交流、青少年の双方向交流の促進、地方間友好交流の拡大、東京五輪と北京冬季五輪を互いに支持してくことなどを通じて、両国民の友好の基盤をより強固なものにしていく」と強調しました。
さらに、習主席は「より積極的かつ建設的な安全保障関係の構築に向けて、相互信頼性を強化していく。開放型世界経済の構築に向けて、多国間主義と自由貿易を擁護していく」と述べ、大国としての責任を果たす必要性を強調しました。
これに対して安倍首相は、両国関係の発展を評価した上で、「日本は、習近平主席の来春の日本への公式訪問を非常に重視している。新時代に適した両国関係づくりに努めていきたい。経済・貿易や投資、イノベーション、観光、文化、スポーツなどにおける中国との実務協力を拡大していきたい。また、中国と共に第3国市場における協力を推し進め、地域問題における意思疎通と協力を強化したい」との日本の立場を示しました。(朱 謙)