北京
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英国の欧州連合(EU)離脱をめぐり、双方が短期のうちに新たな合意に達するかについて外部は悲観的な見方をしていた。こうした中、ブリュッセル時間17日午前、EU、英国それぞれが合意に達したと表明。それはEU首脳会議開幕のわずか6時間前というタイミングだった。
新たな離脱協定に関する正式文書はまだ発表されていないが、EU側は北アイルランドの関税同盟、単一市場に関する段取りの面で双方が解決案を見出したと指摘した。英国のEU離脱後、アイルランド島に「ハードボーダー」が出現することはないという。
欧州委員会のユンケル委員長は「これは公平で、バランスの取れた合意だ」と評価し、英国のジョンソン首相は「偉大な合意が得られた。それは英国に再び自主権を獲得させるだろう」と言明した。EUと英国の指導者が新たな合意に満足していることが容易に見て取れる。
この差し迫った時期にEUと英国が確定させた協定案には双方の要求が反映されている。前者は「合意なき離脱」を、後者は離脱が再び延期となるのを回避するというものだ。ただ、新たな合意は大急ぎで仕上げられたが、このことは英国のEU離脱に決着がついたことを意味しない。そこには依然として可変性が存在している。
これまでの歩みを振り返ってみると、英国のEU離脱は不確実性で満ち溢れていた。EUとの新たな合意で光が差し込んだが、英国国内の異なる意見、反対勢力はEU離脱という重大な地政学的問題に再び多くの可変性をもたらす。英国は最終的にどのような形でEUを離れるのだろうか。離脱時期の再延期、あるいは国民投票が再び行われる事態となるのだろうか。10月19日の英議会特別審議の投票後に、より確かな答えが示されるかもしれない。(CRI論説員)