北京
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米国のホワイトハウスは26日、米国通商代表部(USTR)に一切の可能な手段を用いてWT0が「発展途上国」の優遇された地位に対する見直しを行うよう要求し、もし90日以内に明確な進展がない場合には、米国は単独で行動を起こすだろうと威嚇した。
ある国が発展途上国かどうかを判断するには、ひとつの指標だけで見るのではなく、経済全体の総量、一人あたりGDP、産業構造、イノベーション能力、国民の所得分配など一連の総合的な指数を考慮すべきである。中国は14億人近い人口を有しており、どのような指標で測るにせよ、いずれも同じような問題に直面している。つまり「総量は比較的大きいが、一人あたりは小さい」という問題だ。中国経済の総量はすでに14兆ドルに近づいているが、一人あたりのGDPは1万ドルに満たず、世界平均はおろか、米国の6分の1にも満たない。また、中国は国内の発展が不均衡で、不十分で、北京や上海のような近代化された大都市もあれば、国家レベルで500以上の貧困県が存在し、1600万人以上が貧困から脱しきれないでいる。世界知的所有権機関、世界経済フォーラム、ブルームバーグ社などの世界五大評価機関が中国の科学技術イノベーション指数に対する評価は13位から27位の間で、米国とは9位から23位も離れている。
米国は中国経済の総量という指標だけを採り上げて中国が発展途上国であることを否認することは明らかに受け入れられない。中国が「一帯一路」イニシアチブを提唱するのは、開発を志向することであり、沿線国家との共同発展のために注力すること。米国はこれを理由に、中国はすでに先進国の実力を備えているとしているのは筋が通らず、中国から発展途上国としての権益を剥奪しようとする目論見に過ぎない。
来週、第12回中米経済貿易ハイレベル協議が上海で行われる。米国側が今このときに「あらゆる可能な手段」でWTOに圧力をかけ、発展途上国の地位見直しを脅迫することは、WTO現行のルールが米国の要求を満足させられないだけでなく、中国に対して引き続き圧力をかけようとする企みであり、この機会に知的財産権の保護、市場参入などの協議の議題をさらに吊り上げようとするものだ。だが、米国がいかにソロバンを弾こうとも、現在の世界にどのようなガバナンスルールが必要なのかは皆で共同で決めることだ。中国はWTOにおいて自国の経済発展レベルと能力にふさわしい義務を引き受けることを願うとともに、発展途上国メンバーの権益を断固として擁護する。国家の核心的利益と人々の根本的な利益を保護する上で、中国は有言実行で、いかなる圧力や脅しも役に立たない。(CRI論説員 盛玉紅)