北京
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復興号家族(写真提供:中国鉄道総公司 撮影:劉家豪)
中国の独自開発による高速鉄道用の電車特急「復興号」。2年前に北京・上海間でデビューを果たし、現在は走行路線が拡大しつつあります。
2022年の冬のオリンピックを控えている北京では、競技会場の一つとなる河北省の張家口に達する高速鉄道が建設中であり、この年末に開通予定です。この区間で使われる自動運転技術が注目の的になっています。
従来の高速鉄道走行制御システムを基に中国が独自開発したこの自動運転システム「ATO」は、発車、走行、駅での停車、ドアの開閉、そして列車のドアとホームドアを制御する機能を備えており、去年に北京と瀋陽を結ぶ高速鉄道で試運転が行われました。
中国鉄道科学研究院の趙紅衛チーフ研究員は、これからの高速鉄道について、「車両制御のほか、軸となるネットワークシステムの改良により、車両管理や点検もさらにスマート化される」と明らかにしました。
中国の高速鉄道は去年の末現在、走行距離が全世界の高速鉄道の三分の二となる2万9000キロメートルに達し、輸送密度が最も高くダイヤも大変入り組んだものになっています。中国は国土が広く環境もまちまちなので、標準タイプである「復興号」のプラットフォームをベースに、スピード別、あるいは様々な環境に応じたオリジナルでスタンダード化した車両を開発しています。
中国は過去数年間、ISOや国際鉄道連合で、数十項目にわたる国際規格の制定を主催もしくは参加してきました。中国鉄道科学研究院の姚建偉チーフ研究員は、これからもさらに国際規格の制定に加わると述べました。(ヒガシ、森)