北京
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小野元生会長
中国にある日系企業団体「中国日本商会」の小野元生会長は19日、北京で中央広播電視総台(CMG、チャイナ・メディア・グループ)のインタビューに答え、自由貿易や中日両国の経済協力に向けた思い、それに間もなく開催されるG20大阪サミットに対する期待を述べました。
中国と米国の間で起きている貿易摩擦について、小野会長は「いろいろな国籍の企業が生産拠点をお互いのところに持っているなど、各国の経済は複雑に絡み合っている。中国と米国の経済も、デカップリング(分離)するようなことは現実の世界ではまったくない。したがって、もっと現実に即した、実態を踏まえた意見交換をすることによって、自由な貿易に向かっていくことがこの問題を早く解決するカギになると思う」との見方を示しました。
また、現在の世界の貿易情勢における中国と日本の経済協力については、「これだけ大きな人口を抱えていて、歴史的にも2000年を超える交流がある2カ国であるので、突然、降って湧いたような不確定事実によって若干の小さな地震があっても、しっかりと克服をしながら、より交流が深まっていくという方向に行くのは間違いがなく、疑いのないことである。2018年の数字を見ていても、日本の対中投資は2年連続で増加し、38億1000万ドル規模になった。短期的に一部の影響があったとしても、中長期的には必ず協力関係が深まって伸びていく。中国日本商会としても、日中の経済が一緒に伸びていくように努力していきたい」と述べました。
さらに、来週開催されるG20大阪サミットについては、「私たちが一番求めているものはグローバル・スタンダードに則った自由経済、自由貿易である。地球全体が自由な貿易、自由な経済活動を迎えるように、ぜひ各国のリーダーには、そういった理想を求めたディスカッションを深めてほしい」との期待を語りました。(文責:斉鵬、写真:王小燕)