北京
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清華大学中国経済思想と実践研究院が主催した「中米経済貿易関係シンポジウム」が13日に開かれました。多くの中国の有名な研究者、専門家らは席上、「米がしかけた貿易摩擦はグローバル化を敵に回すもので、最終的に害されるのは世界の利益だ。米が中国にかけている極度の圧力は、中国が前進する歩みを揺さぶることはできない」とコメントしました。
同研究院の李稲葵院長は眼下の情勢について、「米政府は苦い歴史の教訓を忘れてしまっている」とし、「1930年、米議会は関税を当時の歴史的最高レベルに引き上げる『スムート・ホーリー関税法』を採択し、当時の世界貿易総額を66%低下させる事態を招いた。これが引き金となり、世界的な大不況が引き起こされた。今はグローバル産業チェーンの時代であり、中米間の貿易関係はグローバルバリューチェーンの重要な一部となっている。米が今回、中米貿易を対象に拳を振り上げたことは、以前より遥かに深刻な結果をもたらすことになる」との見方を示しました。
李院長はさらに「中国は世界経済をけん引する最大のエンジンであり、世界貿易の自由化を守る責任がある。ターゲットを絞って、米が引き起こした貿易摩擦に的を絞った対応をする必要がある」と指摘しました。
このほか、清華大学社会科学院の劉涛雄教授は「米が引き起こした中米貿易摩擦は、グローバル産業チェーンの分業システムを完全に打ちこわし、効率の低下を招いている。長期的にみれば、人類社会全体の利益を損なうものだ」と指摘しました。
中国人民大学の呉暁求副学長は「中米経済貿易摩擦の本質は、米による中国への戦略的抑止だ」と指摘した上で、「中国は世界で最も完成された産業チェーンをもつ国で、中国の経済構造と市場規模の強靭さは決して低く見積もってはならない。貿易摩擦は短期的にみれば、中国にプレッシャーをもたらすものではあるが、中国が前進する歩みを揺さぶることもなれば、これに影響を及ぼすものでもない。なぜなら、中国は引き続き市場化に向けた改革を推進し、絶えず開放を続けていくからだ」と述べました。(Yan、む)