北京
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米国のジェイコブ・ジョセフ・ルー元財務長官とドナルド・ルイス・コーン元FRB(連邦準備制度理事会)副議長は先頃、ニューヨークで、「米が一方的に経済・貿易摩擦をエスカレートさせていることに懸念を覚える。こうしたやり方は破壊的な波及効果をもたらし、世界のサプライチェーンを脅かし、米経済の見通しにも影を落とすだろう」との考えを示しました。
ルー元財務長官は、このほど行われた米国経済の見通しに関するシンポジウムで、「貿易係争が全面的に勃発することになれば、グローバル・サプライチェーンの分断を始め、思いもよらない予測不可能な波及効果に備えておかなければならない」と指摘、更に、「貿易戦争の影響は地政学リスクにも及ぶことになり、これにより引き起こされる不確実性も米経済の好転に不利になるだろう」と述べました。
同シンポジウムに出席したコーン元FRB副議長も、「中米の経済・貿易摩擦が長引いたことで、米株価市場が真っ先にその影響を受けている。将来、米とEU(欧州連合)の経済貿易摩擦がエスカレートすれば、世界の株価市場や金融市場に更に激震を引き起こすだろう」と指摘しました。コーン氏はまた、「貿易赤字はマクロ経済の影響を受けたものでおり、米政府が強調する『貿易不均衡』によるものではない」とし、「貿易赤字の本質は消費と生産のギャップだ。米の消費は自身の生産を上回っており、自らの消費需要を埋めるために海外の商品を輸入する必要があるのだ」と指摘しました。(Yan、む)