北京
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15日に北京で開幕したアジア文明対話大会。そのパラレルフォーラムの一つであり、中国国家広播電視総局が主催する「アジア文明世界影響力フォーラム」が、この日午後に北京会議センターで開催されました。
アジア文明世界影響力フォーラムの会場にて
アジア諸国の伝統の詩と音楽とコラボで表現するオープニングアクト「詩心」
このフォーラムには、アジア、ヨーロッパ、アメリカ州各国の政府高官や学者、有名人が出席し、「アジアの価値を世界で共有」をテーマに、アジア文明の魅力や価値、そして新時代における新たな使命について話し合いました。
中央宣伝部の聶辰席副部長が基調演説
中国国家広播電視総局の局長も務める聶辰席中央宣伝部副部長が基調演説し、「メディア間の協力を深め、文明間の対話を推進していくことは、地域協力をより深く幅広く進めていくうえで重要なものであり、アジアの各国や文明の繁栄と発展にもプラスとなる」と強調しました。そして今後の方向性について、「グローバルなビジョンからアジア文明の価値や内容をさらに掘り起こし、ハイテク技術を活用して、アジア文明のイノベーションを推進するとともに、様々な作品を通してアジアの生き生きとした現状を世界に物語っていく」と提案しました。
ディスカッションを繰り広げるパネリスト
ディスカッションを繰り広げるパネリスト
フォーラムでは、各国の学者や有名人によるパネルディスカッションも行われ、中国を代表する俳優の一人、陳道明(チェン・ダオミン)氏(左から2人目)や、中国人として唯一国際アンデルセン賞に輝いたベストセラー作家の曹文軒(ツァオ・ウェンシュエン)氏(右から2人目)、インドのトップ俳優、アーミル・カーン氏ら(右から1人目)が出席し、アジア文明交流の現状や課題などについて熱く語り合いました。
パネリストとして登壇した正籬聡氏
日本からは、先月NHKの理事に就任した正籬聡氏がパネリストとして登壇し、今年から始めた中国語放送や防災に関する取り組みなどを説明しました。
また、フォーラムの成果として、中国国家広播電視総局は、アジア太平洋放送連合(ABU)と事業協定を、シンガポール情報通信開発庁とテレビ・ネット視聴コンテンツに関する協力覚書を、アルゼンチン公共メディア管理総局と映像コンテンツの共有に関する協定などをそれぞれ結びました。また中国と各国との合作によるテレビドラマや映画作品20件のタイトルも発表しました。なお16日には、このフォーラムに続くイベントとして「アジア・インターネット・コンテンツ政策対話と協力成果発表会」が中国伝媒大学で開催されます。(取材 ミン・イヒョウ 李陽)