北京
PM2.577
23/19
日本の劇場版映画『夏目友人帳 うつせみに結ぶ』が最近、中国大陸で公開され、封切りから5日間の興行成績が計9000万元に達し、今年中国大陸で上映された日本映画の中で興行成績が最も良い映画となっています。このような良い成績を収めたのは、映画自身のクオリティのほか、もともと中国で根強い人気があることも重要な原因だとされています。
清々しく癒し系のストーリーは男女を問わず、年寄りか子供かも問わず、すべての観客に非常に受け入れやすいものとなっています。文化環境や時代背景も異なりますが、優しい人間性を求めることは世界に相通ずるところであるといえます。こうした要素は作品のプロモーションのハードルを低くする一方、客層範囲についてもより広いものにすることに成功しています。特に、普段日本のアニメにあまり触れる機会のない人々にとっては、この映画は彼らが見た唯一の日本のアニメ作品となった他、従来アニメを見ない人々にとっても、「猫先生」の姿はどこかで見かけたことのあるもののようで、映画のヒットは、ある意味知名度の高さを裏付ける現象にもなっています。
過去中国大陸で上映され、良好な興行を収めた日本のアニメ映画を振り返れば、「となりのトトロ」や「君の名は。」、「ドラえもん」などありますが、いずれも清々しさのあるストーリーの映画です。こうした点には、中国の観客の二次元作品への愛情がにじみ出ていると言えますが、この先は、日中同時上映をいかに実現するかについての努力が求められてきそうです。(玉華、む)