北京
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中国の中央銀行である中国人民銀行の易綱総裁は10日北京で、「中国は為替を競争目的に使ったり、貿易摩擦の道具に使ったりすることはない。中国の金融市場の開放は改革開放のタイムスケジュールに従って推進される」と表明しました。
全国人民代表大会年次総会に提出した「政府活動報告」では、中国は今年、穏健な通貨政策を実施するとしています。通貨政策に関する表現について去年と比べると、「中立性を保つ」といった内容が削除されています。易総裁は10日、第13期全国人民代表大会第2回会議の記者会見で、「安定した通貨政策はカウンターシクリカルな政策手段を体現する必要があると同時に、総量では引き締めと緩和の度合いを適度なものにしていく必要がある」と表明しました。
さらに関心が集まる人民元の為替問題に対して、易総裁は「人民元の為替を合理的かつ均衡のとれたレベルへの安定成長に向けた中国の努力と成果は、全世界から広く認められている」と示しました。中国の為替形成メカニズムは市場供給を土台にした包括的な管理フロート制です。その上で、易総長は「人民元の為替には弾力性がなければならない。ただし、それを競争目的に使うことは絶対にない」と強調しました。(Yan、星)