北京
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子パンダの「暖暖」(左)が、母親の「靚靚」に寄り添う様子(クアラルンプール 2017年8月23日 撮影:新華社
シンガポールの新聞『聯合早報』が17日、マレーシアの『中国報』の内容を引用して、マレーシアが中国から借り受けているパンダの送還を検討しているとの内容を報じました。
マレーシアでは、パンダの「暖暖(ヌァンヌァン)」がすでに予定の期日を繰り上げて故郷へ戻されています。それに続き、同国のザビエル・ジャヤクマール水・土・天然資源相は「政府はパンダの飼育にコストをかけすぎたため、『暖暖』の父親『興興(シンシン)』と母親『靚靚(リャンリャン)』も、予定より早く故郷へ送還することになるかもしれない。このことを内閣で討議してもらいたい」と明らかにしたということです。
この報道によりますと、「興興」と「靚靚」は2014年5月にマレーシアに到着したパンダで、これまで同国の国家動物園で4年半を過ごしてきました。マレーシア政府と中国野生動物保護協会が調印した協定では、雄と雌のパンダ1組のレンタル料は通常、年間100万ドルで、生後24カ月以内の子パンダがマレーシアで2年間暮らす場合、そのレンタル料は一式で60万ドルだということです。
「興興」と「靚靚」が、2頭にとって初めての子パンダである「暖暖」を生んでまもなく、マレーシア国家動物園獣医サービス部は「パンダ館の収入から、毎月の運営コスト、飼料費、人件費、保守費用などを引くと、飼育ためのレンタル料や保険費用は負担しがたい状況だ」と明らかにしました。
その一方で、マレーシア国内の一般市民からは、「飼育できないことの理由に納得できない」「動物園の運営自体がうまく行ってないのが原因だ」との声も挙がっています。(玉華、謙)