北京
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中国の習近平国家主席は6日、欧州とラテンアメリカ4カ国の訪問、G20ブエノスアイレスサミット出席の旅を終え、北京に戻った。習近平主席は各国人民の、世界平和や国家の発展と繁栄、安定して楽しく生活し暮らしたいという、素晴らしい願いや切実な期待を深く感じたと表明した。習主席は世界が抱える問題と試練は、各国が「話し合いを通じて処理する」必要があり、中国側は一貫して相互尊重と平等な協議にのっとり、平和の発展と協力、ウィン・ウィンを堅持し、各国と共に人類運命共同体を構築する道を歩むと述べた。
習近平主席がポルトガルを公式訪問中、中国とポルトガルは「一帯一路」を共同で建設する協力了解覚書に署名した。ポルトガル最大の総合保険会社であるフィデリダーデのジョルジュ・マガリャンイス・コレア最高経営責任者(CEO)は、ポルトガルは「一帯一路」の提唱の中から発展のチャンスを見出し、他の欧州の国がこの提唱を理解することを助けることができるとの考えを示し、「ポルトガルはその他の欧州の国や欧州市場が『一帯一路』の提唱に進んでいく際の入口になる」と述べた。
ここで指摘せねばならないことは、中国は一貫して欧州が一体化する過程を重視し断固として支持していることだ。習近平主席が訪問したスペインとEUの重要なメンバー国であり、中国とスペイン、中国とポルトガルが発表した共同声明のいずれもに、「一帯一路」の提唱をEUの発展戦略と欧州とアジアが相互連携する戦略に結びつけることを鮮明に示す内容がある。
「一帯一路」の提唱は「五通」の実現を主張している。この「五通」のひとつに、「民心の相互疎通」がある。中国とパナマの共同プレスコミュニケは、民心の相互疎通を主旨として文化・教育・衛生・観光・報道などの広い分野で交流を進めることを表明した。その中の具体的な項目のひとつに、中国はパナマを自国民の海外団体旅行の目的地に組み入れることで、中国人客がより多くパナマ観光の旅をするよう誘導することがある。中国とアルゼンチンが署名した2019―2023年文化協力の行動計画では、文化年の開催を議事日程に組み入れるべきとし、両国がビザ発給手続きの利便化推進を探求し、双方の人の往来を促進することを盛り込んだ。
今年、スペイン語は正式に中国の普通高等学校の標準科目として採用された。スペインやアルゼンチン、パナマではますます多くの人が中国文化センターや孔子学院で中国語を学び、中国文化を体験している。中国では現在、17カ所の大学でポルトガルの授業が設けられ、ポルトガルでは孔子学院4カ所が開学し、多くの教育機関が中国語の課程を設けた。
習近平主席のこのたびの海外歴訪で、重要な日程のひとつがG20サミットへの出席だった。今年は、国際金融危機の勃発とG20サミットのメカニズムが発足して10周年だった。今回のサミットはまさに世界経済が十字路に達した際に開催されたとして広く注目を集めた。習近平主席は発展途上国の立場で発言し、国際貿易は必ずや「開放、包容、ルール」の3つの方向性を堅持せねばならず、グローバル経済のガバナンスは発展の問題を突出した位置に置かねばならず、開放と協力、パートナー精神、革新に導かれた普遍的利益とウィン・ウィンの堅持、大国関係で良性の相互作用を進めることを提示した。
各国国民が抱く素晴らしい生活への願いと期待に応えるため、世界のより多くの指導者には疑いもなく、大きな変幻が続く中で、沈着であり、覚醒し、責任を引き受けることが求められている。(CRI論説員 関娟娟)