北京
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1958年10月25日に誕生した寧夏回族自治区。豊富な石炭資源をバックに地元で初めて工業を生み出しましたが、環境規制の強化とともに投資が弱まり、モデルチェンジを迫られるようになっています。
金属の加工をしている「寧夏維爾鋳造有限公司」で、北京交通大学と3年間かけて共同制作した、アルミ製の「ボルスタ」という鉄道車両の台車の部品が組み立てられています。高速鉄道「復興号」に使われるもので、量産も予定されています。社長秘書を務める楊海波さんは、「昔は石炭会社向けに機械の部品を作っていたが、2009年に石炭に依存した状態ではいけないと気がついた。それから、自動車部品の開発に取り組み、更に超高圧送電に関する部品や工業ロボットの部品などを造るようになり、そして2016年ごろからこの『ボルスタ』を造り始めた」と話しています。
寧夏回族自治区はこのところ、イノベーションを3大戦略のトップに掲げており、長所をつかみ短所を補って、技術革新を工業の全分野に導入しています。かつて石炭だけで暮らしていけた北部の石嘴山では、循環経済を主とした「大地循環公司」が設立され、トングリ砂漠の一端にある西部の中衛市では、中国西部の拠点となるクラウドデータセンターが設立されました。自治区経済情報化委員会の張宏年副主任は、「粗放型経営であったこれまでの工業が驚くべき転換をしている」と語っています。(RYU、森)