北京
PM2.577
23/19
先頃米国が発表した2000億米ドル分に当たる輸入中国製品への税率を10%から25%に引き上げるという決定に対し、国務院関税税則委員会は3日夜、600億米ドル分に当たる輸入米国製品に対し25%、20%、10%、5%の4ランクの関税を追加徴収すること、徴税開始日は米国側の出方によることを発表した。商務部の報道官はこれについて、中国側の差別化関税による報復措置は理性的且つ自制的なものであり、中国側は米側の出方を待つと共に、その他の追加制裁を発表する権利を保留する旨の見解を発表した。
規模に関しては500億米ドルから2000億米ドル、税率に関しては10%から25%、果ては5000億米ドル分のすべての輸入中国製品に対する追加関税と、トランプ氏がまさに「狂気の戦略」を弄してきていることに対し、中国側は真っ向からチキンレースに飛び込むことはせず、国民の利益、企業の体力、そして世界の産業チェーンへの影響などの要素を考慮したうえで、融通度の高い報復措置を発表している。この措置の発表後、クドロー国家経済会議(NEC)委員長はメディアに対し、中国側の措置は「目には目をというレベルとは言えない」との見方を示している。
実際のところ、中国側は報復措置による国民と企業への影響を抑制することに腐心している。中国側が今回米国産の5207品目600億米ドル相当の製品に異なるランクの追加関税を課すのは、米国製品の国民生活と企業の生産活動における代替性の程度を考慮してのものだ。同時に、この4ランクの税率の制定についても、輸入米国製品への影響を考慮した末のものとなっている。これでもなお米国が更に無茶を迫るというのであれば、商務部の報道官が強調するように、中国は「次の段階の報復措置」を考えざるを得ないだろう。
米国はといえば、トランプ政権の一国貿易保護政策のマイナス面の影響がじわじわと現れ、反対を唱える潮流が際立つようになってきている。7月末、USTRが160 億米ドル分の輸入中国製品に追加関税を課すことに関する公聴会では、82名のパネラーのうち6人しか賛同の意を表していない。たったの7%だ。
一方は国民と企業の利益を顧みず、私欲の為にこれでもかと因縁をつけ、事態をどこまでもエスカレートさせる国、そしてその一方には国民と企業の受ける影響に配慮し、理性と自制を保つ国がある。一体どちらが世界経済を安定に導き、どちらが世界経済の混乱に陥れるのか、その答えは推して知るべしであろう。(CRI評論員)