＜長江経済帯＞貴州省、赤水河の生態保護に努める

　長江の一級支流である赤水河。雲南省鎮雄県にある源流から貴州省を経て、四川省瀘州市合江県で長江に注ぎこむ全長512kmの川です。流域沿岸は中国で最も有名な白酒の産地であり、数千社の酒造業者があります。白酒産業に数億元分の価値をもたらし、茅台のように世界に名をはせる中国ブランドも育て上げました。また、流域は様々な生物が存在する重要保護区であり、生態的価値も大変貴重です。

　ここにある茅台グループは、赤水河の良好な生態環境の受益者でもあります。1972年、当時の周恩来総理は、茅台の酒造場から上流100キロ以内での工場の建設を禁止しました。今日に至るまで、川の環境保護対策が絶えず強化されてきました。

　貴州省環境保護部門は2007年、茅台酒の生産基地で生態環境を保護するため、原産地にある白酒メーカー25社とともに、第11次五カ年計画期間中における汚染物質総量の削減目標書を取り交わしました。その後貴州省は、赤水河とその周辺での生態環境保護に26億元を投入しました。

　長江の支流で唯一、開発も汚染もない赤水河。貴州省も流域にある各企業も生態環境の保護を特に重視しており、こうした質の高い環境は長江経済帯における金の名刺になっています。（雲、森）