北京
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23/19
この7月以降、中国の社会団体、基金会、公的機関、基礎自治体などでは、統一的な社会信用コードが記入された許可証の使用が開始されます。これにより、中国の統一的な社会信用コード制度改革が完成を迎えます。社会各界は「市場のイノベーションと起業の原動力がさらに活性化し、政府の監督管理や、サービスの確保にもつながるだろう」との見方を示しています。
中国人民大学金融学院の趙錫軍教授は「今回、各地区・各部門・各分野においてそれぞれ管理されていた信用記録が、信用情報として統一された」と示しました。
また、中国民政部は2015年末、各地において新規登録される社会組織に対し、新しい許可証の受給と既存の許可証の更新を求めました。天津市でチアリーディング団体の代表を務める王萌さんは、申請を終えて新しい許可証を手に、制度がより規範化されたことを評価しました。
そのほか、専門家、企業、社会団体などが、この制度について「信用情報の統一により、申請手続きも簡素化し、時間と費用が節約できた」としています。
現在、中国政府は政府機構の簡素化と権限の地方行政部門への委譲、権限の委譲と国家管理の結びつけ、サービスの改善といった改革を行っています。統一された社会信用コード制度の実施は、政府の職能転換や、市場の活性化にプラスに働きます。
中国民政部は、国内主流SNSであるWeChatの公式アカウントを立ち上げており、これにより申請者は登録・年次検査などの手続きをネット上で済ませることが可能となりました。
統一された社会信用コードは、社会信用システムを推進する基盤となります。中国国際経済交流センターのエコノミストである徐洪才氏は「情報の共有は社会信用システムの導入における重要な一環だ」と示しました。(殷、謙)