北京
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7月6日に、中国の輸出商品に対する340億ドルの関税を追加する米国の決定が正式に発効します。中国はそれに対応する構えができています。そのとき、中国は「数量型」と「品質型」措置などの反撃措置を講じることになります。
貿易戦である以上、交戦した双方は必ず代価を払うことになります。ですから中国には、進んでこの戦争を引き起こそうという意思も、先制攻撃を加える用意もありません。貿易戦には勝者はなく、いったん戦争になった場合、最大の敗者になるのは中米双方、そして世界の民衆に他ならないということを、中国はよく理解しています。しかし米国には、他と異なる見解を持つ人間が3人います。その3人は米国の絶対的覇権を維持することで、個人の常軌を逸した権力と私利を求めています。それは、米企業と民衆の反対を押し切っており、世界の民衆が得るべき利益をはるかに超えているのです。
現在ホワイトハウスの「鉄のトライアングル」と称されているその3人とは、トランプ大統領、米国通商代表のロバート・ライトハイザー氏、そして国家通商会議のピーター・ナバロ委員長です。
トランプ大統領はビジネス界出身で、選挙のためにポピュリズムを鼓吹し、攻撃の矛先を中国に向け、中国人に奪われた米国人の仕事は必ず奪還してみせると公言していました。大統領に就任後、トランプ氏は選挙での約束を果たす必要があったため、中国はおのずとその主戦場になってしまいました。そしてその際、同じ道を歩む盟友が必要でした。そこに登場したのが「米国貿易の皇帝」と呼ばれるライトハイザー氏と、中国脅威論を作り上げてきたナバロ氏です。
この3人には、今回中国に仕掛けた貿易戦において、それぞれの役目があります。トランプ大統領はツイッターなどを号令として総指揮の役割を果たしています。一方で、ライトハイザー氏は中国の貿易障壁をめぐる報告と証言を提供する、まさに「突撃兵」。ナバロ氏はその著書『中国による死』をもって、対中国貿易戦の計略をめぐらす参謀を担当しています。
米国の主要メディアと専門家は、ナバロ氏の中米貿易摩擦への理解は中途半端なもので、要領を捉えないものだと評しており、「彼の考えは安易すぎ、誤っており、とても危険だ」との声もあります。
さる7月4日は米国の独立記念日。皮肉なことに、独立から200年にわたって米国が推進してきた「自由貿易」と「開放社会」の政策は、今日に至ってトランプ政権に完全に覆されてしまいました。また、その伝統的な価値観も、ホワイトハウスの「鉄のトライアングル」によって転覆され、打ち捨てられてしまったのです。「米国の没落の始まり」といわれている、この状況。その原因は、誰にあるのでしょうか?
「国際鋭評」論説委員
(訳:ミン・イヒョウ 謙)