北京
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吉田監督(右)
第21回上海国際映画祭の一環として「2018上海・日本映画週間」が16日~25日にかけて上海で行われています。16日、上海蘭生典尚映画館で吉田恵輔監督が4年ぶりにオリジナル脚本を担当した『犬猿』が上映され、日本映画週間は幕を開けました。
会場の様子
上映終了後、舞台挨拶に登壇した吉田監督は、「兄弟姉妹間の嫉妬をテーマにした映画だった。自分の持っているものの価値を考えずに、相手のものを羨むという内容の映画を、兄弟姉妹同士でやってみたかった」と作品に寄せた思いを語りました。また、キャスティングについては、「兄弟を演じた窪田正孝と新井浩文の演技が、同じ年代の中で一番うまい二人だと思い、彼らとずっと一緒に映画を作りたかった。しかし、姉妹役には演技経験のない江上敬子と筧美和子を選んだ。もしこんな彼女たちの演技を私がうまく引き出すことができれば、きっとみんなにすごい監督だと褒められる」とユーモアたっぷりに話しました。
吉田監督
吉田監督は舞台挨拶後のCRIの取材に対し、「上海国際映画祭の参加は初めてだが、とても派手で、大きな映画祭で、興奮している」と答えました。『犬猿』の見どころについては、「人間が誰でも持っている感情である嫉みや妬みは、他人事ではなく、自分の中にもあるものだという思いを切っても切れない愛の形で描いた作品だ。この両方を感じ取っていただき、持ち帰ってほしい」と話しました。
ファンからの花束を受け取る吉田監督(左)
さらに、中国の映画業界との協力について、「中国の映画は発展し続けていると思う。中国のことを見れば、日本の変わらないところや改善の必要なところが分かる。中国の映画会社や俳優などとの共同制作には興味があるので、チャンスがあれば、中国の制作陣と一緒に映画を作ってみたい」と今後の制作に向けて期待を示しました。(取材:李陽、日本語文責:星)
400席近くある映画館はほぼ満席に