李総理、安倍首相と共同で記者会見

　日本訪問中の李克強総理は9日夜、東京の迎賓館で安倍晋三首相との会談後、共同記者会見に臨みました。

　李総理は両首脳による会談の成果を明らかにし、「中日関係の改善と発展は双方の利益に合致し、地域の平和、安定と繁栄にもプラスになる。中日両国は今年、中日平和友好条約締結40周年を迎えた。条約の精神を振り返り、両国関係の政治的基礎を固め、中日関係が平和友好協力の軌道を安定して進んでいけるよう推進すべきである」と強調しました。

　また、李総理は「双方は4つの政治文書の各原則を遵守して、歴史や台湾などに関する敏感な問題を適切に処理し、互いに協力パートナーであり、脅威ではないという戦略的共通認識を行動で示すことを確認した」と述べました。

　その上で李総理は、中日双方が確認した内容として、「政治的相互信頼をはじめ経済協力も深めていき、イノベーション分野の協力を推し進めて、金融、省エネ、環境保護、ハイテク、シェア経済、医療、高齢者介護などの分野における協力と地方間の協力を強化する必要がある。また、第三国市場における協力メカニズムを構築し、強い国際競争力を作り上げ、経済協力のレベルアップを図るべきだ。そして、人文交流を強化し、両国民の心の距離を縮めることも必要である」と明らかにしました。

　安倍首相は、「李克強総理の日本公式訪問を心より歓迎する。昨年両国関係は改善のチャンスに恵まれ、双方の努力の下で関係は絶えず好転している。私は李総理と数多くの重要な共通認識を形成した。双方は海空連絡メカニズムを設置し、海上のリスクをともに管理、コントロールし、東海を平和、協力、友好の海にしていく事で合意した。双方は投資協力の拡大、第三国市場での協力展開、映画作品の共同製作などについて新たな共通認識に達した。これらは両国協力の深化にプラスとなるばかりか、両国国民の間の交流と相互理解を力強く推し進めるものとなっていくだろう。日本側は中国側と共に努力し、両国関係の健全で安定した発展を進めていきたいと考えている」と述べました。（鵬、ooeiei、星、む）