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中日国交正常化45周年特別企画 「国交正常化45年の歩み―あの日、その時」。
今年は中日国交正常化45周年です。この記念すべき年を迎えるに当たり、中国国際放送局は特別企画「国交正常化45年の歩み―あの日、その時」を毎週土曜日にお送りしています。今週は、日本敗戦の72年目にあたって放送されたNHKの731部隊のドキュメンタリー番組が、中日両国で世論の関心を集めたことについてお届けします。お相手は張怡康です。
2017 年8月15日は日本が敗戦してから72年になります。これに際して、8月13日、NHKは「731部隊の真実~エリート医学者と人体実験~」という50分のドキュメンタリー番組を放送しました。肉声や取材を通して、人類史上最も規模が大きいと言われる細菌戦争研究部隊―731部隊の中枢メンバーが細菌兵器を開発した実態を克明に語りました。
番組では、第二次世界大戦中、731部隊は中国で密かに細菌兵器を開発し、それを戦争で実際に使用していましたいたことを伝えています。戦後、731部隊は証拠を徹底的に隠滅し、元隊員らは口を閉ざし、真実は隠蔽されました。731部隊の人体実験に参加したのは軍だけでなく、医学者のエリートも関与していました。軍人たちは大半が戦後の裁判で裁かれたのに対し、医学者などは今日まで多くの責任が曖昧になっており、それにもかかわらず、学術界で表彰されるような人物もいたということです。番組はこれについて東京大学への取材を申し込みましたが、東京大学は「組織的な関与はなかった」として拒否しました。
731部隊とは、中国抗日戦争中に中国に侵略した日本軍のうち、生物兵器、細菌兵器の研究や人体実験に関係する研究に従事した極秘軍事医療部隊です。その本部基地は中国東北部に位置するハルビン市平房区にありました。資料によりますと、約3000人余りの中国人やロシア人が731部隊の細菌実験や人体実験の対象となり、犠牲になったということです。
NHKは今回、ロシアから元731部隊の隊員が罪を認める音声データを入手しました。これらの隊員の多くは1945年にシベリアに抑留され、ハバロフスク裁判所で裁判を受けた人達です。
20時間に及ぶ音声データは、731部隊の中心メンバーが中国とロシアの死刑囚とされた人々を「実験材料」とし、細菌兵器開発のための実験を行っていた事実を細かく記録していました。この中には、関東軍軍医部長による自白や、中国人やロシア人を自ら殺害した軍医、兵士による証言も含まれています。731部隊については、これまで一部の文章資料しか発見されていなかったため、この20時間にも及ぶ音声データは非常に貴重な歴史資料と言えます。番組ではさらに、当時の731部隊の隊員へのインタビューや、数百件の歴史的資料を公開し、東北の大地で起きたこの歴史の実態を明らかにしました。
番組の放送は、中国と日本で大きな反響を呼びました。多くの日本のネットユーザーは、731部隊がどんなものかを初めて知ったと言い、人々は当時の日本軍の暴行を非難する声を上げ、後世のためにもこの歴史をきちんと残し、より多くの人に知らせるべきだと呼びかけました。
大阪大学の田中弥生氏は14日、自身のブログで、「ショッキングなドキュメンタリー番組だった。複雑な気持ちにさせたのは、戦後、冷静さを取り戻した社会における彼らの態度だった。番組の最後で、後悔の言葉を述べ、自殺した医師が紹介されていた。それは、『他の人々も事実に向かい合って、自らを振り返ってほしい』という希望であったと思う。われわれ日本人は、この歴史的事実にどう向かい合うべきなのか。『見て見ぬふり』は許されないのではないか」と記しました。
外務省の華春瑩報道官は、「日本国内の心ある方々の歴史の真相を暴かんとする勇気を賛えたい。日本政府には、国内外の正義の声に耳を傾け、日本の軍国主義の侵略の歴史を正しく認識するとともに、深く反省し、中国などアジアの被害国の国民感情を目に見える形で尊重するよう望む」と強調しました。
放送の2日後、第二次世界大戦の敗戦から72回目となる日を迎えました。国家首脳と政府要人が靖国神社を参拝するかどうかが、毎年関心を集めています。今年は、小泉進次郎・自民党筆頭副幹事長、千葉県の森田健作知事、参議院の中山恭子議員、自民党の柴山昌彦総裁特別補佐、自民党の萩生田光一幹事長代行、稲田朋美・元防衛大臣などの日本政府要人が相次いで東京の靖国神社を参拝しました。これに対し、安倍晋三首相はこの日の午前、靖国神社に玉串料を自費で奉納したものの、参拝は見送りました。
中国国内でも、90歳になる抗日戦争老兵の曹奇傑さんと李寛さんが、当日ボランティアのサポートのもと、湖南省衡陽市にある南岳忠烈祠を参拝するなど、多くの人々が抗日戦争の英雄たちを偲びました。
1945年8月15日、日本の昭和天皇は「玉音放送」によって全国に終戦詔書を読み上げ、日本の無条件降伏を発表しました。こうしてこの日が日本にとって第二次世界大戦の「敗戦日」となりました。NHKが日本の「敗戦日」を前に、731部隊に関する特別番組を放送したことは、世間の人々に「8月15日」の歴史的な意味について再度考えさせるものとなりました。
中日国交正常化45周年記念特別番組「国交正常化45年の歩み―あの日その時」。今回はNHK制作の731部隊のドキュメンタリー番組が中日両国で関心を集めたことについてお届けしました。お相手は張怡康でした。
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