第39回  経済連携が中日関係の推進装置

2018-04-26 14:37  CRI

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 今晩は。「国交正常化45年の歩み―あの日、その時」。ご案内の王小燕です。今日のこのコーナーは貿易や投資活動に代表される両国の経済交流にスポットを当てます。

 今や生産、販売ともに年間2800万台を超え、世界で最もまぶしく成長をしている中国の自動車市場、この自動車製造を支える重要な部品の一つに、ダイカストがあります。中国を代表するダイカスト産業クラスターは上海を中心とした華東地区にあります。このエリアのクラスターの形成にも一役(ひとやく)買った日系会社があります。神奈川県小田原市にある「旭東ダイカストグループ」です。旭東ダイカストグループは1994年に上海でダイカスト製造に必要不可欠の離型剤工場を作ったのを皮切りに、現在は上海や浙江省の寧波市にダイカスト及びその関連会社6社を有するようになりました。海外進出を決意した背景について、旭東ダイカストグループの山森一男会長です。

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 大体、オイルショックの時、日本全体が反省をしました。特に資源のない国ですし、とくにその頃、家電なんかが、海外へ企業進出、いわゆる、国際化の先駆けだったので、いずれ、自動車やなんかも海外へ生産シフトをするだろうということが予測されていましたので、ですから、いずれ、私とも自動車が海外生産が始まると、国内でも生産が難しくなるので、早く海外へ出る必要があると思いました。

 山森会長によりますと、第一次オイルショック以降、伝統的な日本の系列下請け構造は崩壊し、国際化の波にのって、大手企業の海外投資は加速しました。生産量の80%を自動車産業に依存するダイカスト業界では受注が激減し、廃業や倒産が相次ぎ、企業数は40%近くも減少しました。海外進出を余儀なくされた中で、何故進出先を中国にしたのでしょうか。

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 私どもが中小企業ですしね、ダイカストという業種が設備投資が大変ですよ。中型マシン一台を自動化でシステム設計すると、だいたい4、5千万円で一台がかかるので、それを10台、20台を並べて、ぼう大な資金が必要ですので、中小企業ではなかなかできない。日本ではよく落としどころで、最後はどこが一番良い投資先かというで見ると、やはり日本にとって一番近いし、それから、文化的に共通の部分が非常に多いので、いろんなものを総合的に考えると、中国以上の場所は私は考えられませんでしたね。

 中国で工場を作ったのと同時に、旭東ダイカストは技術移転も行い続けていました。山森会長の話では、3~4年の間に、日本から長期駐在する技術者を全員引き上げました。その代り、日本の親会社で技能研修生として受け入れられ、日本で技術指導を受けたことのある中国人技術者が中堅となり、会社活動をけん引するようになりました。今、中国と日本の二つの拠点でモノづくりを同時にしている旭東グループにとって、それぞれ良い棲み分け関係ができているようです。

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 少量多品種のものをつくると、これは、トータル的な能力がないと、品質が不具合が出たり、生産性が上がらなかったり、コスト的に無理だとか、そういうところはまだ中国では難しい部分があるので、そういうものに特化して、日本では付加価値の高いものをやって、中国はある一定の条件を生産の中で満たしてやれば、それを忠実にやれば、かなりグレードの高いものでもできるんということで、量産品を中心にやっていました。これはやはり技術の修練が、少量多品種のものをやるほど大変ではないので、それがうまく行きました。

 興味深いことに、旭東グループが寧波で作った工場の中には、製品の8割が欧米向けに輸出している会社もあります。中国と日本が提携して、世界市場を共に切り開く中で、今後は一段と高い技術力が求められています。山森会長はこれについて、このように話しています。

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 私どもは日本では、空圧機器といって、SMCブランド、世界のシェアの30%強を占有しているすごい会社があるんです。そこが私どもの生産のメインで、非常に難しい部品を作っていますが、将来、中国で同等のものを作られるようにならないと、国際競争の中では、戦闘ができないだろうということで、そういう部品も寧波でも作っています。

 山森会長が率いる「旭東ダイカストグループ」の中国での企業活動は、中国と日本が提携することで、互いにメリットを享受し、発展することができた良い事例の一つと言えます。このように大企業から中小企業レベルの経済連携が、これまでの45年、両国関係の発展を固く支えてきました。

 中国に進出する日系企業の団体「中国日本商会」がこの夏に発表した「中国経済と日本企業2017年白書」によりますと、2012年現在、中国への進出日系企業数は2万あまりで、直接・間接合わせて約1000万人以上の雇用を生んでいます。中国日本商会の上田明裕会長(伊藤忠商事東アジア総代表)の話です。

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 投資については、中国への進出日系企業数は外資企業全体の7.9%を占めており、2万3094社(2012年現在)であり、国別ではトップとなっている。貿易でも、国別では2016年実績で輸出入ともに2位であり、中国の貿易総額の7.5%を占めています。中国政府が第13次5カ年計画の実現に向けて、成長の質と効率の向上を図っていく上で、日本企業は引き続き重要な役割を果たしていくと確信している。

 一方、中国に進出する日系企業の経営実態について、「白書」は日本貿易振興機構(ジェトロ)が毎年実施している「アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」の引用として、2016年度の営業利益(見込み)を「黒字」と回答した在中国日系企業の割合は前年度比4.0%増の64.4%となり4年連続で6割を超えたとしています。

 ところで、白書によれば、日本の対中投資は2012年に75億ドル超でピークに達した後、4年連続して減少、2016年には対前年比3.1%減の31億ドルにまで下がりました。こうしたことは両国関係の影響だけではなく、中国経済の構造の変化も影響しているとみられています。これに関して、中国日本商会副会長で、JETRO北京センターの田端祥久所長)の話です。

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 2011年をピークに急減をしているところの背景には、日中関係の問題があった可能性があったと思われます。一方、より大きな背景としては、中国は輸出型の拠点から内販型の拠点に変化をしていくという要因のほうが大きいと思います。

 田端副会長によりますと、日系企業の輸出から内販へと方針を変えてきたターニングポイントは2015年から2016年頃にあらわれたものだと思われています。そして、内販そのものの内容にも変化が見られたと上田会長が次のように指摘しました。

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 もともとは皆さんが良くご存じのように、加工業。たとえば、自動車産業であるとか。ここで作られた自動車が中国国内で販売されている。こういう形態で進んできましたが、最近は中国の経済構成が変わっているので、第二次産業から第三次産業への転換が進んでいるということで、我々日本の企業としても従来の第二次産業型のところから第三次産業的な内販へ変えていく人たちが増えているという状況です。今、中国の市場が求めているのはトータルソリューションと我々が認識しています。たとえば、食品関係の内販ということであれば、冷凍の物流、それから運送、そういうことを含めたトータルソリューションで内販に入っていくという意識が非常に強くなっています。 

 日本貿易振興機構(ジェトロ)が中国進出日系企業を相手に行った最新調査の結果では、今後1~2年の事業展開の方向性について、「拡大」と回答した企業の割合が40.1%、「現状維持」と回答した企業の割合が52.8%で、対前年比それぞれ2.0と1.5ポイントの増加も見られています。

 「国交正常化45年の歩み―あの日、その時」。今回は貿易や投資活動に代表される両国の経済交流にスポットを当ててお送りしています。

 ところで、中国と日本の経済交流は、これまでの日本から中国への投資や企業進出がメインでしたが、2010年以降、中国から日本への投資も増え続けています。日本銀行の統計では、2016年現在、その金額は4372億円に上っており、今後も増えていく傾向にあるとみられています。この9月末にも、中国平安保険(集団)は、日本の株式会社ツムラと戦略提携契約を結んだと発表し、手続きが完了すれば、平安の子会社である「中国平安人寿保険」はツムラの10%株式を保有する筆頭株主になります。メディアでは、今回の戦略的な投資は、世界で最も進んだ漢方薬技術と世界最大の医療市場の合体を意味し、世界的に進んだ漢方薬技術と画期的な製品が中国に導入され、より幅広い医薬品がもたらされたことで、深い意義があるとみています。

 このほか、中国が3年前から打ち出した「一帯一路構想」に対して、日本の安倍晋三首相が今年に入ってから、公の場で初めて「条件が揃えば日本も協力していきたい」と表明しました。これを受け、中国日本商会が6月にも「一帯一路連絡協議会」の設置を発表しました。こうした動きも今後、中日関係改善の大きなポイントになると同時に、日系企業の中国での活動にとって、大きなキーワードになるだろうとみられています。 

 中国と日本の経済貿易交流の将来性について、中国日本友好協会の唐家セン会長はこの秋に開かれた国交正常化45周年記念の学術シンポジウムでは、次のように述べています。

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 「経済、貿易協力は中日関係のブースター、そして、アブソーバーとして、両国のそれぞれの発展を力強く牽引してきました。と同時に、地域と世界の繁栄も促されました。近年、内外環境の影響を受け、両国の実務協力の勢いが緩やかになり、推進力も不足している上、いずれの国も構造転換の試練にさらされています。そのため、二国間の貿易額はピーク時の3400億ドルから今の2700億ドルにまで減少しました。しかし、日本は今もなお、中国にとって、二番目に大きい貿易相手国であり、両国の経済には著しい相互補完性があります。今、安定成長のトレンドが保たれている中国経済はこれからも、引き続き、日本を含めた世界各国により多くのチャンスを提供することになると思われます。

 アジアの協力には中日両国の参加が欠かせません。中国と日本が一緒に手を携えてこそ、アジアの協力がより長く継続し、より順調に展開することができる。これこそ、時代から与えられた責任なのです」

今週の「国交正常化45年の歩み―あの日、その時」。貿易や投資活動に代表される両国の経済交流にスポットを当ててお送りしてまいりました。ご案内は私、王小燕でした。 

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佟同