今北京では、「東京に来たばかり」(中国名「初到东京」)という映画が上映されています。日本に留学していた中国人が監督した作品で、中国人にも親しまれている倍賞千恵子さんが出演していることから非常に注目されています。実際に見た人の感想では「東京という大都市の華やかさより、日本の素朴な下町の様子と人間関係が描かれていて、親しみやすい」といったコメントが多く、なかなか好評のようです。
1. 前回のクイズの答え
ū ǚ èrでした。この三つの四声を正しく聞きとれたでしょうか。
2. 前回の復習 u ü erの発音
・唇の形がポイント
前回は基本母音の「u」「ü」と特殊母音の「er」を学習しました。発音する時の、それぞれの唇の形や舌、喉の感覚をつかんでください。そして、繰り返し練習し、正しく発音できるように頑張ってください。
uは、唇の形がポイントです。丸くして前に突き出します。
üは、日本にない発音です。uの唇の形を保ちながら、「い」と「ゆ」の中間の音を出します。
特殊母音のerは、「e」を発音したまま、舌を少し後ろにそらします。
・uとüの表記
単独で表記する時は、uが「wu」、üが「yu」となりますので注意してください。特に、「ü」の場合、上にある2つの点が消えます。つまりピンイン表記には「yü」という表記はありません。
・四声を付けて発音練習
基本母音は四声がつくと、漢字を表します。その表記も必ず変化します。その決まりに沿って表記しなければなりません。ぜひ覚えてください。
「ǔ」は「wǔ」となり、「五」です。
「ù」は「wù」となり、「」の漢字で、「霧」の意味です。
「ǘ」は「yú」となり、「」の漢字で、「魚」です。
「ǚ」は「yǔ」となり、「」です。
「er」が四声が付いても、表記は変わりません。
「ér」は「儿」という字(「児」の簡体字)になります。後ろに「子」がついて、「息子」の意味になります。
第三声の「ěr」は「耳」です。
3. 今日のテーマ:四声と基本母音の復習
・四声の正しい発音の重要性 手を使って練習
中国語の学習は、声調を表す「四声」から始まります。第1声から第四声の4つの音の高低を指し、一つ一つの単語に付いています。これを正しく発音できなければ、意味が通じなくなったり、誤解されたりします。
発音する時、平らの第一声の場合は、平らさをしっかり保ちましょう。尻上がりの第二声は、日本語より大げさに語尾を上げてください。第三声は、「V」の形のように、低い音を思い切り低くし、そこから思いきりあげます。第四声の時は、勢いがポイントです。物を高いところから投げ下ろすような感じで、思い切って発してください。
トレーニングするとき、頭と手を、四声の形を描きながら進めれば体で覚えることができ、効果的だと思います。ぜひ試してみてください。
「身体を動かしたり、道具を生かしたりして、発音のトレーニングを進める」という方法は、これからの学習でも必要になります。毎回の練習に活用してください。
・漢字になった時の基本母音の表記
基本母音に四声をつければ、一つの単語になります。この場合、表記として、基本母音のままでよいものもあれば、前に「w」か「y」をつけなくてはならないものがあります。
「a o e」の方は、このままでよいです。「i u ü」は単独で表記できません。「i」と「ü」の前には「y」、そして「u」の前には「w」が付きます。さらに、「ü」の前に「y」が付いた場合、上にある二つの点が消えます。ただし、別の子音と組み合わさる場合は、この二つの点は残されます。
これまでは、「ā、é、è、ér、yī、wǔ、yú」などの漢字を習いました。それぞれどの漢字になるか、考えてみてください。
4. クイズのコーナー
yuとwuはそれぞれ第何声でしょうか。また、漢字は何でしょうか。回答は次回発表します。
次の時間は、子音を学びます。(朱丹陽 吉野綾子)
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