4月の北京。薄ピンクの桃の花が春一番に咲き誇っています。葉は後で生えてくる種類なので、遠くから眺めると、まるで桜のようです。近づいてよく見れば、花の形が桜の花とは異なり、繊細さより力強さを感じます。
この薄ピンクの桃の花のシーズンに、中国語講座「北京ワクワク」は新学期を迎えました。よろしくお願いします。
1 番組の構成 ピンインの大切さ
学習はピンイン編と会話編の2部構成になっています。5月末まではピンイン編で、その後、会話編が続きます。
まず、ピンイン編から始まります。「なぜ発音に2ヶ月もかかるの?」「早く会話の学習に入ってほしい」と思う方もいらっしゃいますが、この部分は基本中の基本です。しっかり固めないと、後の学習がぜんぜん進まなくなります。挙句、また最初からやり直すことになり、時間を無駄にしてしまいます。
2 ピンインの学習のあるべき姿勢
この2ヶ月が、会話編の学習または中国語の学習がスムーズに進められるかどうかを決めます。
「落ち着く、しっかり、ゆっくり、恥ずかしがらずに大声を出す」といった姿勢が一番重要です。
どの国の言葉の学習も、発音編は単調です。中国語は発音が複雑なため、よりつまらなく感じると思います。皆さんに、より強い精神力と実践力が求められると思います。
この2ヶ月間、ぜひ私たちと一緒に、声を出してトレーニングして、一歩一歩しっかりと進めていきましょう。
3 発音での大きな相違点
日本の方が話すとき、中国人は、よく「口をあまり開いていないのに、はっきり伝えている」「話のスピードが速い」「音の高さがそろっている」と感じます。
一方、中国人が話すとき、日本の方は「口の動きが大きい」「声が高く、まるで喧嘩しているようだ」「歌っているようで、リズム感がある」と感じる方が多いです。
発声から見ると中国語と日本語の大きな区別は、日本語は複式です。また、のどをあまり使わず、甲高い発音がほとんどありません。さらに、イントネーションは、意味のまとまりで付けられています。一つの一つの単語のアクセントは強調されていません。
しかし、中国語は正反対です。まず、のどと胸を使って発音するのが、ほとんどです。それから、口を大きく動かさないと、はっきり出せない音が数多くあります。さらに、もっとも大きく異なるところは、文字ごとにアクセントがあって、いちいちはっきりと、正しく発音しなければなりません。最後に、音節は日本語よりずっと多いです。
「のどを使うこと、口や顔の筋肉を大きく動かすこと、文字ごとにアクセントを覚えること、発音の種類を覚えること」。
これが中国語を学習する日本の方にとって、難しい部分のようです。ぜひ、がんばってください。
4 今日のテーマ:四声
中国語の発音は複雑だとされていますが、その構成を見ますと、400あまりの音節と、それぞれの音節についている「声調」つまり「四声」があります。
この四声で、中国語は高低や上げ下げの抑揚がつけられています。四声とは、第1声、第2声、第3声、第4声のことです。
Aを例として、説明します。
① 第1声は平らです。表示:ā
発音するとき、できるだけ平らに長く伸ばしてください。
② 第2声は尻の部分をあげます。表示:á
のどから音を出して、尻の部分を思い切りあげてください。
③ 第3声は低く抑えてから最後にあげます。表示:ǎ
日本語にないアクセントです。低い音は顎を下げ、あげる音は顎をあげてみてください。
④ 第4声は高いところから一気に下げます。表示:à
日本語の「本」のアクセントに似ています。下げるときは思い切って下げてください。
⑤ ピンインを間違えたら、大変!
Maで例を挙げます。
Māは「妈」の字で、「お母さん」の意味です。
Máは「麻」の字で、「麻」です。
Mǎ は「马」の字で、「馬」です。
Màは「骂」の字で、「罵、ののしる」の意味です。
「お母さん」を呼ぶつもりだったのに、ピンインを間違えて、「ののしる」になってしまいます。
5 クイズコーナー
音声を聞きながら、二つの単語の四声は何声か当ててみてください。回答は次回の番組で発表します。(朱丹陽)
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