・ 主な登場人物
包 拯:浄(銅錘花臉)
秦香蓮:旦(青衣)
陳世美:生(老生)
姫 :旦(花旦)
国 太:旦(老旦)
・ あらすじ
『鍘美案』はもともと『秦香蓮』という演目の中の一幕ですが、『秦香蓮』より人々に知られています。陳世美は当時の状元である上、皇帝の女婿ですが、実は故郷ですでに結婚して息子が2人いたのです。ある年、陳世美の故郷が天災に見舞われ、陳世美の両親は飢えて死にました。妻の秦香蓮は2人の子を連れて、物乞いをしながら夫の陳世美を探しに都へ行きました。やっとのことで、陳世美が住んでいる「附馬府」(皇帝の女婿の屋敷)にたどり着きましたが、陳世美は会わないと言って、秦香蓮たちを追い返しました。秦香蓮親子は陳世美にとって、邪魔な存在に違いないので、召使の韓琪に「秦香蓮親子を殺せ」という命令を下しました。何も知らない韓琪は秦香蓮親子を追いかけ、殺そうとした時、秦香蓮は悲しんで泣きながら本当のことを話しました。韓琪はどうしても殺せず、かといって見逃すならきっと許されないので、寺で自殺してしまいました。良心を完全に失った夫に絶望して、秦香蓮は「開封府」へ行って包拯に訴えました。公正無私な包拯は訴状を受けて、直ちに陳世美を呼んできました。初めは、包拯は秦香蓮との夫婦関係を認めたほうがいいということを親切に忠告しましたが、陳世美は頑として否認しました。包拯はみっともない状況にならないよう、繰り返して忠告を与えても、陳世美は強情を張ってどうしても認めませんでした。とうとう包拯はたいへん怒って、陳世美の「附馬服」(皇帝の女婿の専用服)を強引に脱がせ、殺そうとするところ、姫(陳世美の妻、皇帝の娘)と国太はやってきました。包拯は双方を落ち着かせるため、秦香蓮にお金を渡して帰そうとしましたが、秦香蓮の責めにたえられなくて、結局は官職と自分の命をかけて陳世美を殺しました。
『「青天竜図」の包拯』
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