老生は中年以上の男性を演じる役柄であり、三本の付け髭をつけます。歌うときもセリフを言うときも地声を使い、表現上は文と武があって、表現の違いにより「安工老生」、「衰派老生」、「靠把老生」という三つの種類に分けています。
安工老生はまた「唱工老生」と呼び、歌うことが一番大事なのが特徴です。歌うことと比べれば、身振りの表現は副次的で、振舞いが気楽で慎重でゆったりするということです。例えば、『捉放曹』の陳宮、三国劇中の諸葛亮などはこういう役です。安工老生は衰派老生と同じく「文老生」に属します。
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