6月7日
今年、合計1020万人の受験生が試験に参加しましたが、出願者数は去年より30万人減少しているということです。
北京では、空まで親心を察したように、試験当日の7日と8日は、これまでの蒸し暑い天気から打って変わり、涼しく快適な気候となりました。特に8日は1日中雨が降り続き、最高気温が22度までしかあがらず、まるで春のような1日でした。
進学したい大学に行って受験するという日本のシステムと異なり、中国では、受験生は願書を出した後、指定された試験会場に行って(その多くは近くの高校の教室を使う)、国家統一試験を受けます。
文革でいったん破壊された大学受験制度は1977年に正式に再開し、その後も長い間、大学受験は「千軍万馬、丸木橋を争って渡る」ようだと例えられ、運良く大学に受かった生徒のことを「天之驕子」(天の神様の誇れるこども)と呼んでいました。
改革開放で経済的に成長した今の中国で、大学に行くのは選びに選ばれた一握りの秀才だけのことではなくなり、今年、北京の受験生の約6割が大学に進学できるといわれています。
しかし、都市部では、ほとんど全員が一人っ子世代になった今、わが子の一生を左右する一種の「通過儀礼」を、緊張した面持ちで迎えた親も多いようです。
8日午後。試験科目は残すところ英語だけとなりました。午後2時、放送局から最も近くの試験会場である京源学校に行ってみました。
ここは石景山区の文科系の入試会場で、区内各高校の受験生たちが集まっています。試験開始までまだ1時間もありますが、降ってはやむ雨の中で、続々と自家用車やタクシーが校門に到着し、中から受験生の姿が現れました。しかし、どの受験生も一人ではなく、親もしくは両親同伴での登場です。
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