会場の様子
中国の伝統劇「崑曲」のユネスコ世界無形文化遺産登録10周年、蘇州崑劇伝授勉強所創立90周年を記念するために、5月26日に江蘇省崑山市千燈鎮で崑曲シンポジウムが開かれました。中国大陸、香港、台湾の大学の教授や学生、また日本、アメリカの学者、専門家ら200人以上がこのシンポジウムに出席しました。
会場の様子
崑曲とは14、15世紀頃、中国の蘇州昆山で作られた古典的な舞台演劇である戯曲の1つです。
論文発表中の赤松紀彦教授
日本京都大学の赤松紀彦教授も参加しました。シンポジウムで、赤松教授は『ある絵から見る――崑曲は200年前に日本の長崎県で上演したことがあるかどうか』と題する論文を発表し、その中で「崑曲は200年前に日本で上演したことがある可能性が高い。これまでは1928年に韓世昌氏が来日して崑曲を演じたのが、日本での崑曲初公演とされていたが、それより100年以上も早かったと考えられる」と日本における崑曲の歴史を推測しました。シンポジウムの後、赤松教授は中国国際放送局記者のインタビューを受けました。
インタビューに答えている赤松紀彦教授
――赤松先生は今、中国に住んでいますか。
いいえ、中国に住んでいるわけではなくて、日本の京都に住んでいます。
――どうして崑曲を習い始めたのですか。そのきっかけは何でしょうか。
崑曲について、私は勉強したのは歌ではなくて、笛でした。もともと1983年から1985年まで、つまりいまから30年近く前に、南京大学に留学しました。今は日本の京都大学というところで教えています。その30年前に南京大学に留学していたときに、大学で勉強していたのは戯曲ですが、もともと私は音楽が好きだったので、中国の笛を習い始めました。これがきっかけで、そのときに習った先生が江蘇省崑劇院の先生だったので、それで崑曲を習い始めたということです。もちろん自分の研究の専門とも関係がありますので、それを習い始めたのです。
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