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日本人スタッフのつぶやき144-タオバオ奮戦記

2012-04-23 11:34:02     cri    

 明日4月25日から一般公開が始まる北京モーターショーの入場券は、すべてネットショッピングのタオバオを通じて販売されるというニュースがありました。今やオンラインショッピング市場の70%を占めると言われるタオバオは、2003年に開設されるやあれよあれよという間に中国一に成長したショッピングサイトです。CRIの日本語部でも傅頴部長を始めタオバオ愛好家が多く、2年前私もその傅頴さんに助けてもらいながらタオバオユーザーの仲間入りをしました。

 最初に買ったのは、去年のCRI創立70周年の資料として買った、創立60周年の2001年に発行された「中国国際広播電台60周年部門志」1集、2集でした。試しにどんなもんかと思い、「60周年部門志」を検索するとずらっと出てきたので、その中から値段の一番安いものを選びました。しかし、掲載されている商品の写真がボケボケでいかにも素人が撮ったというもの。本当に大丈夫かなと思いましたが、品物が本なので、多少の汚れなどあったとしてもまああまり問題はないだろうと思い、注文してみました。

 

 支払いは、このために開設したネットバンキングの口座を使いました。

 中国のネットバンキングはセキュリティ対策が厳しく、使うのはなかなか面倒です。振り込みの時は銀行から支給されたUSBキーを差し込んでUSBキーに覚えさせたパスワードを入力しますが、銀行のセキュリティソフトが中国語のため、文字化けしたりしてインストールがうまくいかず結構苦労しました。夜中に何度も挫折しかけましたが、それでも何とか振り込みを済ませた時は肩がパンパンに張っていました。

 振り込みの安全確認は、他に携帯電話を使う方法もあります。ネットで振り込みの申し込みをすると、事前に登録してある携帯電話にショートメッセージで振り込みの暗証番号が送られてくるのです。ネットの振り込み確認の画面には60秒以内に携帯電話の暗証番号を入力するようになっており、あわてて入力して振り込みが完了するというわけです。


 CRI東門の宅配業者

 それから数日後。携帯電話に宅配業者から連絡がありました。CRIは国営放送局なので中に入るのは面倒な手続きが必要です。そのため、宅配業者は門の外まで来て、電話で受取人を呼び出すのが普通です。私も東門の外まで受け取りに行きましたが、かなり厳重に梱包された荷をほどいて、中からちゃんと目的の本が出てきたときは、ちょっと感激しました。

 こうして順調に滑り出した私のタオバオライフですが、3件目にして早くもトラブルが起きました。やはり、CRI創立60周年関係の本を申し込んだのですが、届いたのはまったく別の本。そこで、またまた傅頴さんにお願いしてその売り主に連絡をしてもらいました。

 タオバオにはメッセンジャー機能もあり売り主と買い主が直接チャットが出来ます。それがタオバオの魅力のひとつになっており、タオバオの達人はチャットで値下げ交渉をするという話しを聞いたことがあります。私の場合は、まずは違う商品が届いたというクレームです。さて、どんなことになるのやらと案じていましたが、傅頴さんが先方とチャットを始めるやあっと言う間に「正しい商品を送る」ということで決着が付きました。

 実は、タオバオには買い手が売り手を評価するシステムがあり、その積算で売り手がランクアップしていきます。それで買い手のクレームには迅速かつ的確に対処することが多いそうです。私の場合は数日後に正しい本が届き、これまた感激しました。ちなみに間違って届いた本は、返却の送料が無駄だと思ったのか「そちらで処分してください」とのことだったので、結局、私の蔵書に収まりました。(傅頴さんお忙しいところありがとうございました)

 その後、いろいろなものをタオバオで買いました。古書、普通のスーパーにはあまりないもの、ちょっと値の張るものなどは良くタオバオを利用します。私の場合、過去にタオバオで買ったものは、北京鳥類図鑑、柿の種(もちろんセンベイの方です)、電動歯ブラシなどですが、意外に便利なのが携帯電話のチャージです。私の携帯電話はプリペイド式で以前は街角のニューススタンドのような店でプリペイド式のカードを100元とか200元とか買い、そこに書かれている暗証番号を入力していました。携帯電話で十数桁の暗証番号入力したりするのは結構面倒だったんですが、これがPCで出来るようになり大変楽になりました。しかも、わずかですがネットの場合、割引もあります。

 また、洋酒の類いもよく買います。イタリアのカンパリというお酒はスーパーでは130元ぐらいで売っているものが、ネットだと80元ぐらいで買えます。

 ある日、ウイスキーも買おうと思って、シーバスリーガルというウイスキー(12年、700ml)の値段を調べたのですが、不思議なことに価格帯が40元前後と280元前後にきれいに分かれています。買った人たちの評価を見てみると、40元前後のものには、瓶から漏れてたというような書き込みが結構見られていて、どうやら偽物だという見当が付きました。

 タオバオは基本的に自分たちは自由な市場を提供するだけで、売買は売り手と買い手の責任。タオバオは介入しないというスタンスを取っています。しかし、この偽物問題に対しては何とかしなくてはと思っているらしく、最近、出店の業者にはある程度の保証金を出させて零細幽霊業者を排除するなどしようとしているようです。また、ウェブサイト上でもそうした訳の分からない個人とは別に、きちっとした企業は区別できるようになっており、そうした店で買えば安心です。まあ、街の市場で買い物するときもある意味では自己責任で商品を選ばなくてはいけないし、安い買い物にはそれなりのリスクが伴うことは承知の国ですから、ハラハラドキドキもショッピングの楽しみかもしれませんが…。(大野清司)

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