冷た~い話
以前「あま~い話」というタイトルで中国の飲料についてつぶやきましたが、今日はまた中国の飲み物のお話です。
元来、体を冷やすことは万病の元という考え方が浸透している中国では普段、あまり冷たい飲み物を飲みません。例えばレストランで瓶ビールを注文すると「冷たいのですか?それとも常温のですか?」と聞かれます。
日本人の感覚からすると「ビールは冷たいのに決まってるだろ!」と言いたくなるところですが、これはまさしく文化の違いなのです。
そんな訳ですから、コーラやサイダーなどの炭酸飲料を飲むときも、常温のままというのが珍しくありません。
氷を入れたアイスコーヒーなども、申し訳程度に何粒かの氷が浮かんでいるだけで 基本的には、キンキンに冷えている!というのにはお目にかかりません。
体のためには、この中国式の習慣は見習うべきですよね。
さて、健康のためには「冷え」は大敵と知りながら、これだけは絶対に 冷た~く冷えていないとダメだ!という飲み物の代表と言えば
これからの季節の主役である生ビールです!!
そこで、猛暑だった昨年のお話。
仕事が終わって、放送局の近くのレストランで食事をすることになりました。
今日も一日、猛烈に街を焦がした太陽も、ようやく本日のお勤めを終わらせようという頃 暑さと疲れを吹き飛ばすべく戴く生ビールはさぞ、おいしいことでしょう!
私は一杯の生ビールをオーダーしました。
程なくして、運ばれてきたビールに口を付けると ・・・。
激しくぬるいのです。
恐らく、冷やしておくのを忘れてしまったんでしょう。
とてもじゃないけど、飲めたものではありません。すぐに店員さんを呼び 「これ、すんごくぬる~いんですけど」と訴えると
「じゃ、氷入れればいいんじゃない!」
そう言って、あっと言う間に私の生ビールを厨房へと持っていってしまったのです。
そしてすぐに、無理やり氷で冷やした生ビールを運んできました。
勿論おいしいはずはありません。薄くて、何を飲んでいるのか解らない味です。
しかし店員さんは何食わぬ顔で去っていきました。
かくして、私のささやかな楽しみの生ビールは、まず~い飲み物と化し 冷た~いのは店員さんの態度だけとなりました。残念!
丹羽 麻衣子
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