お菓子についてのつぶやき
皆様、こんにちは。今週は食べ物に関するネタでつぶやいてみようと思います。私は留学生時代、朝食を抜くことが多かったのですが、結婚してからは、きちんと取るようにしています。中華料理の朝食といえば、思い出されるのが、「油条」(中華風ドーナツ)、「包子」(小さな肉まんのようなもの)といったものですが、私がよく食べているのは、上の写真にあるお菓子です。これも結構食べている人が多いです。
このお菓子は、普通のスーパーでよく見かけます。ただ、当然のことですが、作るところによって味にかなりのばらつきがあります。私がよく食べているのは、北京で有名な店「稲香村」のお菓子です。「稲香村」は伝統がある店で、北京の人の間で知名度が高いです。そこのお菓子は種類が多く、味もいいですから、多くの人に好まれています。
写真を見ると、小豆主体の餡しか入ってないものが多いように見受けられますが、実は、そうでないものもあります。例えば、はちみつ味のケーキや緑茶餡やジャムが入っているものなど、いろいろです。ですから、私は、お菓子を買うとき、自分の好きなものの他に、新しいお菓子を試しに買っています。
店の客層をよく見てみると、いろいろな層がいるのが分かります。老夫婦やサラリーマン風の人、それに学生とおぼしき人もおり、様々な客層から支持を得ていることが分かります。それがこの店の強さの要因なのでしょうか。
お菓子というと、甘いものというイメージがわくと思います。それは当然ながら、病気により、糖分を摂ってはならない人は食べられません。そんな人たちのために、砂糖を使っていないお菓子もあります。制限がある人も好きなお菓子が食べられる、そんな配慮がこの店が人気があるもうひとつの要因ではないかと私は思います。
また、重要なことは、リピーターがいるということ。私の妻の両親もそこのお菓子が好きで、よく買いにいきます。私たちがお菓子を買いに行ったときも、見たことのある顔を見ることも。やはりリピーターを多く確保しているというのも人気が続く要因だと思います。
現在は、改革開放前と違い、ものが十分にあります。その場合、大切になってくることが顧客満足度(CS)の大切さであると思います。これは、もちろん、サービスも含まれます。以前、私はサービスについてつぶやきました。そこで、読者の方から、市場経済の発展の度合いによって、サービスなどが重視されるのでは、というご指摘をいただきました。まさにそうです。ものが十分にない時代、顧客満足度はそんなに重視はされないでしょう。しかし、現在、ものが十分にあり、差別化を図らなければ生き残っていけないような状態です。ですから、お菓子の店も客をひきつける味の研究、幅広い人に食べてもらう工夫が求められるでしょう。
今日、ご紹介した店は老舗ですから、看板の重みというのはありますが、それに甘んじることなく、顧客満足度を高めようとしている工夫が見られます。
先週のつぶやきでは、改革開放による負の側面を強調しました。しかし、それによって多くの人が豊かな消費生活を享受できるようになったのも事実です。また、中国の社会主義市場経済も財以外の要因も考慮に入れなければならない段階に進んだと私は思います。
お菓子の話から、大きな話になって、大変恐縮ですが、このような小さな現象から、現在の中国社会の現状、今後の展望が見えてくる、私はそう思います。(吉田陽介)
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