都合5回の派出所通い
八宝山派出所
今朝、出勤の前に近所の派出所に行ってきました。派出所と言っても、日本の派出所よりはずっと大きくて、日本の交番と警察署の中間と言ったところですが、そこで、「臨時住宿登録」というのをしてきたのです。
日本でも旅館やホテルに宿泊するときは、住所・氏名を書くことが法律で義務づけられていますが、中国でも、ホテルの宿泊客は「臨時住宿登録」に記入し、ホテルがまとめて警察に届けます。日本と違うのは、アパートや自分の住宅に住む場合も、必ずこの「臨時住宿登録」をしなくてはいけないことで、しかも、この場合は自分で届けに行かなくてはなりません。
これがなかなか面倒です。
先ず、必要な書類がたくさんあります。パスポートはもちろん、アパートの契約書から、大家さんの不動産登記簿、大家さんの身分証のコピーまで必要です。
2004年に最初に北京に来たときアパートを借りて住んだので、別の派出所に臨時住宿登録をしたのですが、その時は登録が終わるまで5回も派出所に通いました。最初に行ったときは、何か書類が足りないと言われ、2回目に行ったときは家主も一緒に来いと言われました。次に、大家さんを連れて行ったら、担当者がいないので翌日来いと言われ、翌日行ったら、コンピュータのネットワークがダウンして出来ない。このあたりになると、窓口の係員もこちらの顔を覚えていて、ちょっと申し訳なさそうでした。次は、来る前に電話しろと個人の電話番号を教えてくれましたが、この「顔見知りになる」というのが、中国ではとても大事だったりします。
まあ、そうやって、5回通ってようやく登録が済んだわけですが、本当にあのときは疲れました。最後は、さあ、次は何が起きるかな?と開き直り、すっかりトラブルを楽しむM気分になっていました。
それから7年。今朝はわずか5分で完了。やや拍子抜けです。こちらが慣れてきたせいもありますが、中国の制度や仕組み、道具類が整備されてきたのも間違いありません。役所の窓口でさえ「お客様」と呼ぶ日本から見れば、まだまだかもしれませんが、この地で暮らす私たちには、いろいろな人やモノが着実に洗練されてきているように思えます。ただし、あの、ハラハラドキドキしながら何回も通って、やっとうまくいった!そのときの達成感を味わえないのは、ちょっと寂しい気もしますが…。
ちなみに、イヌの登録も派出所でするそうです。(大野清司)
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