北京放送のある八宝山の夕日

　北京では、時々、うっとりするような夕日を見ることがあります。それだけ空気が汚れているのかもしれませんが、どきっとすような太陽がぽっかり見えたりします。そんな時は、しばし見とれて、つい写真に撮ったりします。

八宝山の夕方

　そして、ふと見ると、そんな夕方の空をかなりの数のカラスが飛んでいるのに気がつきます。その飛んでいく方向が東京とは逆で、夕方は都心に向かって飛んでいきます。あのカラスは、一体どこに行くんだろう？と不思議に思っていたのですが、ある日の夜、西単という北京の繁華街を歩いていたら、並木やビルの上にびっしり止まっているカラスを見つけました。真っ暗な夜に黒いカラスなので写真が撮れませんでしたが、それは異様な光景でした。

空を飛ぶカラス（よく分からないかもしれませんが）

　その後で、ネットで調べたところ、北京の長安街周辺をねぐらにしているカラスが大量にいるとのことで、彼らは昼間は、西の郊外へエサを取りに行き、夜は都心で寝るのだそうです。一度、きちんと調べてみたいと思いますが、カラスの行動も東京と北京では逆だというのが面白いと思いました。（大野清司）