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日本人スタッフのつぶやき9

2011-04-11 09:17:18     cri    

中国人との人間関係の大切さ

 テーマに関係ありませんが、花がきれいだったので、撮ってみました。

 

 皆様、こんにちは。前回のつぶやきでは、中国人と日本人とのあいさつの違いについてお話しました。いただいたコメントの中に、人間関係が深くなればどうなるのかというご指摘がありました。これは、人によっても違うと思うのですが、やはり名前を呼んであげることは人間関係が深くなっても変わらないと思います。

 人間関係という言葉が出てきましたが、今日は、中国人との人間関係について、私が感じたことをお話したいと思います。

 「中国は人治の国で、人間関係がものをいう」とよく言われます。私は政治には関わっていませんが、確かに、人間関係がスムーズになることによって、いろいろメリットを受けるということは、10年間の中国生活で感じました。よく例で挙げられるのは、就職問題だと思います。家族もしくは親戚に地位が高い人がいると、労せずにいい就職先が見つかる。まあ、これは日本にもある程度はあると思いますが。

 日本に一時帰国して友達と居酒屋で飲んでいたとき、そこのご主人がこういいました。

 「中国の人って仲良くなると、本当に親切になるね。」

 このご主人は中国の留学生の方と仲がいいそうです。彼の話を聞いて、確かにそうだなと思いました。私もこの10年間、いろいろな方と知り合いました。ひとたび仲良くなると、本当に大切にしてくれます。留学生時代の友達は、授業のノートを見せてくれるだけでなく、試験の日時や過去問、攻略法まで教えてくれました。まあ、それは私が外国人だからという面も半分はあると思いますが。

 日本の中国研究の権威である国分良成氏は、著書『中華人民共和国』(ちくま新書 1999年)の中で、中国というのは、表面はとても固いが、中はとても温かな世界であると述べています。つまり、表面上、いろいろな原則・規則が存在して、一見近寄るのをためらいがちだが、中に入れば、温かな人間関係があるということです。国分氏の説を見て、なるほどと思いました。勉学にしても、ビジネスにしても、日常生活にしても、コネがあったため、大きな利益を得たという例はいくらでもあります。ですから、やはり人間関係の構築は不可欠なのです。

 では、どのように関係を築けばいいのでしょうか。初対面から急に距離をつめて来る人や、なかなか打ち解けられない人というように、いろいろな人がいるので、これだという方法はありませんが、やはり中国語力ではないでしょうか。私も留学当初に感じたことですが、中国語力がなかったため、周りの中国人学生に適当にあしらわれたことは幾度もあります。その場では話してくれても、それっきりということにもなります。中国語で自分の言いたいことを明確に伝える、これができれば人間関係の構築が容易だ、これは国分氏も指摘しています。

 もちろん、それだけではありません。親切にしてもらったときには、やはり心遣いが必要です。私も留学生時代、中国人学生にノートを見せてもらった際、果物など簡単なプレゼントを贈りました。相手の親切に感謝。これは日本も中国も変わりません。

 国際関係は、つまるところ、人と人との関係。相手をいかに尊重するかだと思います。確かに、日中間には、いろいろ難しい問題もありますが、一人の人間として交流する原則は崩していけないと思います。

 利益面だけを重視して、つきあうのも味気ないものです。これは、理想論かも知れませんが、「心と心の交流」を念頭に交流していけば、いい人間関係が築け、中国での生活はもっと豊かになるのではないでしょうか。(吉田陽介) 

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