「A型インフルエンザH1N1」です。日本では「新型インフルエンザ」と報道されています。中国では昔から「甲乙丙丁戊己庚辛壬癸」で順番を表しています。これは十干で、「甲」が第1という順番で、英語の「A」の役割と同じです。「インフルエンザ」は、普通の会話では「流感」と言い、「流行性感冒」の略語です。「感冒」は「風邪」のことです。
ここ2、3年、鳥インフルエンザという言葉がよく聞かれるようになりましたが、「甲型H1N1流感」は初耳です。それに、感染の中心地のメキシコだけでなく、アメリカでも死者が出ており、感染が拡大していることに驚きの声があがっています。
「甲型H1N1流感」の症状は「発熱、せき、倦怠感、食欲不振」で、感染ルートは、「くしゃみ、せき」などで、感染しやすい年齢層は「25歳から45歳で、ヒトからヒトへの感染は速い」と言われています。
中国人としては、数年前に起きた新型肺炎・SARSが蔓延したときのことが思い出されます。国内では、まだ、感染者の報告がありませんが、その感染予防に関心が寄せられています。新聞、ラジオ、テレビ、ネットなどでは、「睡眠を十分取ること、よく運動し、手を洗い、室内を換気すること」などを呼びかけています。
とはいえ油断は禁物です。今、広州では「中国輸出入商品展示会」(略称「広交会」)が開かれています。中国の輸出商品の展示がメインとなっていることから、毎年多くの外国からのバイヤーが集まっていて、今年も例外ではありません。広州の疾病予防部門は、参加しているメキシコ人やアメリカ人などに対して、検査や監視に力を入れています。
このほか、メキシコでこのほど閉幕した水泳の飛び込み大会に参加した中国チームは、現地でトレーニングをして、まもなくアメリカで開かれる大会に参加する予定でしたが、「甲型H1N1流感」の感染拡大で練習を中止しました。
「甲型H1N1流感」感染の拡大が一日も早くおさまることを願っています。
なお、中国では、肝炎の種類も「甲型肝炎」「乙型肝炎」のように表現されています。(朱丹陽)
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |