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安倍首相のモンゴル訪問 外交の難局打開か

2013-04-02 15:41:14     cri    
 3月30日に日本の安倍首相がモンゴルを訪問し、モンゴルのエルベグドルジ大統領、アルタンホヤグ首相と会談しました。

 安倍首相はウランバートル市の汚染対策への技術支援と、モンゴル最大の火力発電所におよそ42億円の融資を約束しました。

 今回の訪問について安倍首相は「モンゴルは資源大国で日本は資源は乏しいが技術を持っている。モンゴルへの技術提供を通じて、互恵共栄と両国関係の強化を図りたい」と述べました。

 またアルタンホヤグ首相は会談後の共同記者会見で、「各分野で日本との戦略パートナーシップを強化し、両国の関係発展をより推し進めていきたい」と述べました。

 また経済連携協定(EPA)をめぐって双方は4月2日から5日にかけて、ウランバートルで第2ラウンドの交渉を始めることを決定しました。

 31日、モンゴルの新聞「MNEWS」は「安倍首相の訪問とレアアース」と題した文章を掲載し、「安倍首相はモンゴルの良質な石炭を得ようとしているだけでなく、モンゴルと連携のもとレアアースの開発をより重視している。モンゴルで新たに20以上のレアアースが発見され、その埋蔵量は中国に次ぐ規模だ」としています。

 今回の訪問について中国社会科学院日本研究所の高洪副所長は、「中国への抑止が安倍首相がモンゴルを訪問した目的の1つだ」とみています。「2006年、小泉純一郎元首相がモンゴルを訪問した後、日本のアジアでの外交はずっと中国の周辺で展開してきた。このことから、安倍首相のモンゴル訪問は経済以外の意図がある。日本が中国を抑えるためには、中国の周辺国に力を入れ、日本に有利な外交環境を作る必要がある」と指摘しています。

 2012年はモンゴルと日本の外交関係樹立40周年でした。現在、日本はモンゴルの最大の援助国で、4番目の投資国、5番目の貿易国となっています。今回の双方の会談結果からみて、双方は日本・モンゴル・アメリカの3ヵ国による政策対話の枠組みの構築に合意したものの、協力内容は経済レベルに止まっています。

 これについて、モンゴルの政治評論家は「モンゴルは上海協力機構のオブザーバーとして、実務的な角度から日本との協力を考慮している」とみています。また「中国とロシアはモンゴルの永久の隣国であり、モンゴルは終始中国とロシアとの友好に力を入れている。今は、外交政策の多元化を実施しており、日本との関係を『第三隣国』と位置付けている。安倍首相の訪問は、モンゴルと中国、モンゴルとロシアの外交関係にいかなる影響も与えない。今後、モンゴルと日本は引き続き経済貿易の協力強化、互恵共栄の実現、、両国国民の交流をめぐって検討していく」と強調しました。(朱丹陽 吉野)

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