習近平国家主席は、近くロシア、タンザニア、南アフリカとコンゴ共和国に対する公式訪問を行うと同時に、第5回BRICs（ブリックス）首脳会議に出席します。これは、習近平氏の国家主席就任後始めての外国訪問ということで、世界の注目を浴びています。

　習近平主席は19日に、BRICs諸国のメディアの共同取材を受けた際、「中国は、各国の人民が世界の経済と科学技術の発展成果を分かち合い、各国人民の願いが尊重され、各国が力を合わせて、恒久な平和を実現し、共同で繁栄していく調和のとれた世界を構築することを期待する」と述べました。

　習近平国家主席は19日に、北京の人民大会堂で中国、ロシア、南アフリカ、インド、ブラジルのBRICs5カ国の記者の共同取材を受けました。その際記者たちから、中国とロシアの関係、中国とアフリカの関係、中国の改革と発展、中国と世界の関係、及び13億の人口を抱える国を指導する感想などについて質問されました。

　ロシアは、習近平氏が国家主席として初めて訪問する国です。習近平主席は「今回のロシア訪問は、中国が中露関係を重要視していることを表し、中露間の全面的な戦略的協力パートナー関係のレベルの高さと特殊性を具現するものだ」と語り、更に「中国とロシアは互いに相手にとって最も大切、かつ重要な戦略的協力パートナーであり、両国関係は互いに外交全般、またその対外政策において優先的な地位を占めている。両国は、戦略的、かつ政治的な相互信頼関係を強化し、相手側の核心的利益に及ぶ問題において互いに支持し合い、実務的協力を拡大し、人文交流を深めると共に、国際事務と地域事務における協調と協力を密なものにするよう期待する」と述べました。

　中国とアフリカとの関係について、習主席は中国とアフリカ諸国いずれも発展途上国であり、多くの面で共同の利益をもち、双方の協力は互恵共栄のものだと評価した上で、「中国とアフリカの協力は全方位的なものである。中国は、アフリカ諸国との友好関係の発展を重視している。その国の大小、貧富、強弱をとわず、また資源が豊かな国であろうと乏しい国であろうと、中国は、平等に付きあい、積極的に実務的な協力を行い、バランスの取れた両国関係を推し進め、中国とアフリカ諸国の国民に利益をもたらしていく」と語りました。

　最後に中国と世界の関係について触れた際、習主席は、「中国は、平和発展の道を揺ぎ無く歩み、永遠に覇を唱えず、永遠に拡張しないと厳かに世界に約束した。また、国と国、それに異なる文明同士が平等的に交流しあい、互いに学びあい、共に進歩し、また各国が力を合わせて恒久的な平和を実現し、共に繁栄した調和の取れた世界の構築を推進していくことを願っている」と述べました。