中国の習近平副主席の訪米に先立ち、アメリカのホワイトハウスは、「重大な突破を期待しない」と、アメリカスタイルで習近平副主席を迎えることを表明しました。これには二つの意味があり、第一に、習近平副主席の現在の地位に合う礼儀を実施すると共に、実際的な問題をも解決しなければならないこと。第二に、アメリカ側は人権や人民元の為替レートなど両国の懸案となっている問題を提起するということです。

　しかし、現在の段階から見ると、習近平副主席の訪米が成し遂げた成果はすでにアメリカの予想を超えています。具体的には、以下の4つがあげられます。

　第一に、ハイレベル関係の構築です。習副主席はオバマ大統領やバイデン副大統領、アメリカ国務省や国防総省などの部門との関係を良い方向へと推進しました。ハイレベルでの良好な関係は、中米関係の健全な発展を図る唯一の条件となっています

　第二に、戦略的相互信頼を深めたことです。オバマ大統領と習近平副主席が会談した際、アメリカは中国の発展と役割を歓迎する意を表明しました。習副主席もその中で、「戦略的相互信頼において、双方の間には大きな食違いがあるが、今回の訪問はこれが良い方向へと発展するだろう」との考えを表明しました。

　第三に、各レベル間の交流のメカニズムを健全化したことです。オバマ大統領と習副主席との会談で、双方は政治や経済、軍事、文化などの分野における各レベルの交流メカニズムを健全化させました。

　第四に、公共外交を展開したことです。外交は政府と政府の間のものだけではなく、政府と民衆間のものでもあります。習副主席の訪問は、友好重視と歴史を大切にする個性を体現し、手本となる国家外交だといえます。

　習副主席は訪米中、演説や対話の中で語った物語や道理を通じてアメリカ国民の心を動かしました。（万、小野）