中国国家発展改革委員会は4日に、韓国企業のサムスン電子(以下サムスン)とLGエレクトロニクス(以下LG)を含む液晶パネル大手6社に対し、「価格独占行為」を行っているとして、総額3億5300万元の制裁金を課しました。サムスンとLGが制裁を受けたのは偶然ではなく、中国のほか、EU・欧州連合やアメリカでも、価格独占行為のため、高額の罰金を課されていました。今日の時事解説は、海外で制裁を受ける韓国企業について解説します。
韓国の聯合通信や韓国放送公社などの主要メディアは同じ日に、中国で制裁を受けたことについて報道しました。聯合通信は、外国企業が中国で価格独占で制裁を受けたのは、これが初めてであり、LGとサムスンはそれぞれ1620万ドルと1890万ドルの罰金を課されると報道しています。
聯合通信はまた、LGとサムスンの公式見解を引用し、この2社ともすでに価格操作を避けるための措置をとったとしました。さらに、LGの広報担当者は、同様の事件の再発防止のため、同社は関連措置を補充し修正を加え、経営の透明度をより高める努力を行っているとの姿勢を示しました。一方、サムスンは、2005年にすでに関連措置を修正しており、今後も公平な競争を推し進めていくとの方針を示しました。
一方、聯合通信は、アメリカでは2012年にLGが3億8000万ドル、サムスンも2011年に2億4000万ドルの罰金を支払っているなど、価格操作のため海外で制裁を受けた具体的な例を挙げています。
このように、韓国電子企業が制裁を受けたのは中国だけではないことは明らかです。韓国公正取引委員会が去年12月に発表したデータによりますと、LGやサムスンSDIなどの企業が海外で支払った罰金の総額はすでに30億ドルに達しており、国別ではアメリカが最も多いということです。
韓国メディアによりますと、韓国企業が度々海外で制裁を受けている原因として韓国製品が海外市場に占めるシェアが高いこと、そして韓国企業自身が価格独占の告発に対応する措置や経験が不足していることの2点を挙げています。
一方、ここで注目すべきなのは、こうした電子企業が海外だけでなく、韓国国内でも度々同じように制裁を受けていることです。2012年1月に韓国公正取引委員会は、サムスンとLGが洗濯機や薄型テレビ、ノートパソコンの価格をつり上げているとして、2社に対してそれぞれ2400万ドルと1700万ドルの罰金を課しました。さらに3月18日に、同委員会は携帯電話の価格をつり上げたとして、サムスンとLGを含む携帯メーカーと通信事業者に、合わせておよそ4200万ドルの罰金を課しました。こうした一連の事件から、韓国電子企業が中国で制裁を受けたのは、決して偶然ではないと言えるのではないでしょうか。(閣、吉野)
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