今月の初め、敷設が終わったばかりの北京上海間高速鉄道の試験走行で、中国が自ら開発した新世代の高速列車は最高時速486キロを出し、世界における列車試験走行の最高速度を更新しました。
ここ数年、中国の高速鉄道事業は迅速な発展を遂げています。これまでの10年間で中国鉄道省は高速鉄道を敷設したり、既存の鉄道を整備したりして、世界の最大規模と最高運行速度の高速鉄道網を建設しました。現在、高速鉄道の総延長は7531キロ、建設中の高速鉄道は1万キロとなり、世界のトップとなっています。
中国では高速鉄道の走行速度が速くなるとともに、乗車の安全性が注目されています。中国鉄道科学研究院の首席専門家黄強氏は「高速鉄道の安全性は第一で、設計、敷設、調整などの段階で関連措置を取っている。また、列車衝突防止の面で、中国は鉄道の全密閉方式と列車の先頭に衝突防止技術を採用した」と説明しました。
黄強氏は更に、「高速鉄道の安全性は考慮すべきことである。われわれは、設計の段階からこの問題を考え、様々な措置を取って運転手と乗客の安全を確保するように心がけている。今は良好な高速列車制御システムを開発した。この制御システムによって列車をコントロールし、スピードオーバーを回避するようにしている。このほか、鉄道の沿線に探知システムと悪天候警報システムを設置して、列車の安全走行を確保している」
「中国の経済が急速に発展すると共に、高速鉄道は近代社会の新しい輸送方式としての優位性があり、中国の経済と社会の発展をサポートしています。」高速鉄道は資源節約と環境に優しいなどの優位性があり、また関連産業の発展を引っ張っています。これは、今後重点的に発展させる産業です。これについて中国国務院の張徳江副首相は、「中国の高速鉄道の急速な発展は鉄道近代化のレベルと輸送能力を上げた。これは鉄道輸送力の不足による経済発展への制約を緩和させた。また鉄道関連の装備の製造、新材料の開発及び関連サービス業の急速な発展をもたらした。そのほか、高速鉄道の建設は、技術のイノベーション、産業構造の最適化とブレードアップ、省エネ、民生の改善などで大きな役割を果たしている」と述べました。
中国では毎日、1000を越す「調和号」高速鉄道の列車が走っており、利用客は百万人近くに達しています。また、貨物列車の輸送力も向上し、貨物輸送量が増え、輸送サービスの質も改善されました。中長期高速鉄道網計画によって、今後、中国は、30年をかけて全国の主な省、市、自治区をつなぐ国家鉄道網の枠組を建設していきます。その時、高速鉄道は中国の人々が利用する重要な交通機関の一つになるでしょう。
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