中国の李毅中工業情報化相はこのほど、北京でメディアの取材を受け、「"第12次5ヵ年計画(2011~2015)"期間中、中国の経済成長は質と効果を最優先すべきだ」と強調しました。
その際、李工業情報化相は、「第11次5ヵ年計画(2006~2010)期間中、中国は工業化プロセスにおいて重要な進展を成し遂げた。工業化プロセスが一層早まり、その質と効果も著しく改善した。自主イノベーション力が一層強化され、技術レベルと製品の質が向上し続けている。これと同時に、工業分野の資源節約と環境保全対策も弛まず進められている」と述べました。
李工業情報化相は、第11次5ヵ年計画を振り返った際、改めて世界金融危機が中国にもたらしたインパクトに触れました。
「輸出主導型企業は赤字に見舞われ、操業中止、停止もしくは半分中止になった企業が数多く出た。2000万人の農民工(出稼ぎ労働者)は余儀なく出稼ぎ先を離れ、故郷に戻り、7%の中小企業が閉鎖したほか、もう7%の企業は操業が半分停止の状態に陥ってしまった。一方、製品価格は数十年ぶりに下落した」
李工業情報化相によりますと、複雑な内外情勢に晒され、中央政府は速やかに経済政策を見直し、インフラ投資、十大産業の振興計画、中央財政による技術改造特別資金の設立など一連の危機対策を講じました。この中で、工業情報化省の取り組みについて、李工業情報化相は次のように話しました。
「まずは十大産業振興策の策定だ。我々はすべての産業を細かく分析した上、危機対応策を制定した。次は企業の技術革新に対するサポートだ。工業情報化省は発展改革委員会と共に200億元を投資して、昨年末まで、全部で4441プロジェクトを実施し、6326億の民間投資を引き付けた」
李工業情報化相はまた、技術革新は企業の投資を効果的に促しただけでなく、一連の先進技術と設備の応用を促し、企業の市場競争力を強いものにしてくれたと話しました。さらに、金融危機の対策として、全国の企業総数の99%以上を占め、売り上げ総額が全国規模の6割を占めている中小企業に対して、工業情報化省はその融資難問題の緩和に力を入れてきたと紹介しました。
李工業情報化相は以上の措置は著しい成果を収め、今年1月から8月まで、全国における年商500万元以上の中小企業の利益総額は昨年同期より5割増えて、就業者数は昨年同期に比べて500万人増えたと話しました。
一方、来年から始まる"第12次5ヵ年計画"において、中国はより高い品質とより高い効果のある成長を求めていくと李工業情報化相が強調しました。
「世界金融危機への対応において、真っ先に行った取り組みは伝統産業のグレードアップだった。しかし、将来の成長スポットとなると、それに限定するのではなく、新しい産業、先導性、基幹性のある産業を育てあげること、近代的な科学技術で作り出されたコア技術やキーテクノロジーをもって戦略的新興産業の発展に尽力しなければならない。そのために確立したのは、次世代情報技術、省エネ環境、ニューエネルギー、バイオ、ハイレベル設備製造、ニューマテリアル、ニューエネルギーカーなどの7つの産業だった」
李工業情報化相はまた、「第12次5ヵ年計画の間、中国は政策によるサポートと計画による誘導を強化し、コア技術の研究開発を強化し、重点分野をめぐり先導性、基幹性産業の形成を速め、新興産業のコア・コンピタンスと経済効果を確実に引き上げていくと強調しました。(翻訳:Yan)
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