9日に開かれた国務院常務会議で、去年から実施している一連の経済刺激策に対して調整を行い、電気製品や自動車、住宅などの分野での税金の減免政策の大部分は来年以降も続けて実施することになりますが、中古住宅取引にあたる営業税優遇政策が来年から取り消されるようになります。これは政府が不動産業での価格高騰と投資行為に対する懸念を示すことを物語っています。
去年第4四半期以来、金融危機対策として、中国は一連の刺激策を実施し、国民の消費を促しました。経済の回復に伴って、これら消費促進政策を続けて実施するかどうかが注目の的となっています。これについて、清華大学中国世界経済研究センターの袁剛明教授は「中国経済回復の基礎がしっかりしていない中で、これら政策を引き続き実施する必要がある」として、次のように述べました。
「今年、消費の成長は経済回復に大きな役割を果たした。現在、消費刺激策を実施する上で、消費が経済成長を促す中での力と役割を高める必要がある」。
このほど、閉幕した中央経済会議(中国の重大政策を決める会議)で、金融危機の対策として、来年は引き続き内需拡大、特に消費が経済成長での牽引力を強化することを決めました。
国務院常務会議では、「家電製品の農村普及」、「自動車の農村普及」および「家電製品の買い換え」などの政策を実施するほかに、一部の政策が強化されました。
袁剛明教授は「国務院会議で提出した8つの対策のうち、農村に関するものが多く、農村地域を消費刺激策の切り口にする考えを示している」として、「中国は都会の需要を経済成長の支えとしてきて、全人口の3割を占める都市人口が消費の70%を支えていた。農村の消費の低下、アンバランスは内需拡大を妨げている」と指摘しました。
中国の都市住民が一番関心を持っているのは住宅の価格です。一部の都市で投資目的の購入によってやや速い成長を見せています。そこで、今回の国務院常務会議で個人住宅の譲渡営業税の徴収免除期限を購入後2年後から5年後まで引き伸ばしました。
中国住宅都市農村建設部不動産局の沈建忠局長は「この調整は短期不動産投資のコストを高め、投資目的の住宅購入を抑えるためのものだ」と説明しました。
これに対して、北京師範大学不動産研究センターの董藩主任は「不動産業において、供給の視点から供給と需要の関係を調整するしかない。需要を抑えることはできない。多くの優遇政策は続いていくだろう」と述べました。
関係筋によりますと、中国は今年、金融危機の中で保障型住宅の建設に励み、これに当たり415億元を投入しました。国家発展改革委員会の張平主任は9日、「来年、中国は住宅消費と調整政策を整備して、中低価格と価格制限のある住宅の供給を提供する」ことを明らかにしました。(翻訳:ヒガシ)
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