最新統計によると、2013年の中国大陸での映画興行収入は216億元（約3720億円）を超え、2012年と比べ25％（46億元）増の好成績をたたき出したとのことです。中でも、周星馳（チャウ・シンチー）の最新作『チャイニーズ・オデッセイ Part3 降魔伝奇（原題：西遊:降魔篇）』は12億元以上の興行成績で圧勝し年間トップに立ちました。一方、2014年の元日には、わずか一日で大陸部での映画興行が1.06億元にのぼり、好スタートを切りました。

　また2013年に公開された映画のうち、1億元（約17億円）を突破したのは計60作品で、うち中国映画は33作品と半数を超えています。さらにこれらの中国映画のうち、6作品が5億元の大台を超えましたが、年間興行は、220億元の予測をやや下回った形になりました。その要因の一つに、2013年12月の「年末映画合戦」が今ひとつ振るわなかったことが挙げられます。

　2013年12月の年末商戦に向け、劉青雲（ラウ・チンワン）、古天楽（ルイス・クー）主演の香港映画『掃毒（The White Storm）』や、寧浩（ニン・ハオ）監督が4年をかけて上映許可を取得した『無人区（NO MAN'S LAND）』、劉徳華（アンディ・ラウ）の最新３Dアクション『風暴（Firestorm）』、馮小剛（フォン・シャオガン）監督が『狙った恋の落とし方。２（原題：非誠勿擾2）』以来3年ぶりに制作したお正月映画『私人訂制（Personal Tailor）』、成龍（ジャッキー・チェン）の名シリーズの最新作『警察故事2013（Police Story 2013）』が、相次いで公開されていますが、ぎりぎり5億元を超えたのはたった1作品（『私人訂制（Personal Tailor）』）で、『人再囧途之泰囧（ロスト・イン・タイ）』や『ライジング・ドラゴン（原題：十二生肖）』で彩られた2012年末には及ばない結果となりました。

　かきいれ時のはずだった年末と対照的に、2013年上半期は想像をはるかに超えた成績を上げました。1位の『チャイニーズ・オデッセイ Part3 降魔伝奇（原題：西遊:降魔篇）』は5億元の大差で、洋画部門でトップになった『アイアンマン３（中国題：鋼鉄侠３）』を破ったほか、『致我們終将逝去的青春（So Young）』、『中国合夥人（American Dreams in China）』『北京遇上西雅図（FINDING MR.RIGHT）』『小時代（Tiny Times）』など低コスト映画も記録的な成長振りを見せ、中国映画市場に大きく貢献しました。（ミン・イヒョウ）

【2013年映画年間ランキングTOP20】

【１位】『チャイニーズ・オデッセイ Part3 降魔伝奇（原題：西遊:降魔篇）』12.46億元

【２位】『アイアンマン３（中国題：鋼鉄侠３）』7.5億元

【３位】『致我們終将逝去的青春（So Young）』7.1億元

【４位】『パシフィック・リム（中国題：環太平洋）』6.9億元

【５位】『狄仁傑之神都龍王（ Young Detective Dee: Rise of the Sea Dragon）』6億元

【６位】『私人訂制（Personal Tailor）』5.82億元

【７位】『中国合夥人（American Dreams in China）』5.3億元

【８位】『北京遇上西雅図（FINDING MR.RIGHT）』5.1億元

【９位】『小時代（Tiny Times）』4.8億元

【10位】『ゼロ・グラビティ（中国題：地心引力）』4.4億元

【11位】『ワイルドスピードEURO MISSION（中国題：速度与激情6）』4.1億元

【12位】『ザ・クルッズ（中国題：瘋狂原始人）』3.947億元

【13位】『スーパーマン：マン・オブ・スティール（中国題：超人：鋼鉄之軀）』3.945億元

【14位】『007 スカイフォール（中国題：007　大破天幕殺機）』3.7億元

【15位】『スター・トレック イントゥ・ダークネス（中国題：星際迷航：暗黒無界）』3.5億元

【16位】『ジュラシック・パーク3D（中国題：侏羅紀公園3D）』3.48億元

【17位】『マイティ・ソー/ダーク・ワールド（中国題：雷神2：黒暗世界）』3.44億元

【18位】『警察故事2013（Police Story 2013）』3.4億元

【19位】『G.I.ジョー バック2リベンジ（中国題：特種部隊：全面反撃）』3.3億元

【20位】『ホビット 思いがけない冒険（中国題：霍比特人：意外旅程）』3.1億元