中国最大手のポータルサイト「百度」の検索アクセス数で集計したランキングは、中国芸能界の全体の動きが分かる結果を示しています。

　今週の中国で注目度の高いTV番組・トップ３は以下のとおり：

　3位、『百变大咖秀（THEものまねショー）』。2012年7月12日から湖南衛星テレビで毎週木曜日夜10時放送中。有名人がほかの有名人のものまねをするというコンセプトで制作されたバラエティー番組。司会は湖南衛星テレビの看板ともいえる何炅（ホー・ジョン）＆謝娜（シェ・ナー）。番組は、数名の人気タレントを迎え、ものまねのチーム対決と個人戦を繰り広げ、シーズンの最終回でグランプリを決める形式となっています。中国大陸、香港、台湾の人気タレントが勢ぞろいし、王菲（フェイ・ウォン）、周傑倫（ジェイ・チョウ）、レディー・ガガなどトップスターたちのレベルの高いものまねを披露して、視聴者を魅了しています。シーズン１のグランプリに輝くのはいったい誰でしょうか楽しみですね。

　2位、『頂級厨師（マスター・シェフ）』。イギリスやアメリカで大ヒットしたお料理系リアリティ番組が遂に中国に登場。2012年7月29日から上海東方衛星テレビで毎週日曜夜9：15放送中。中国初のお料理系リアリティ番組です。グルメの国・中国での本格的な料理番組に多くの感心が高まっています。気になる審査員を務めているのは、台湾出身の料理専門家・劉一帆（スティーブン・リュー）、東方衛星テレビの人気パーソナリティ曹可凡（ツァオ・クーファン）、と中華圏のトップミュージシャン李宗盛（ジョナサン・リー）。3人の「辛口コメント」も、この番組の見所の一つではないでしょうか。そして、番組の撮影スタジオとして使用されているのは、なんと上海万博のアフリカパビリオンだそうです。

　1位、『中国好声音（The Voice of China）』。放送開始から視聴率ランキングのトップをキープしているのは、浙江衛星テレビのオーディション番組『中国好声音（The Voice of China）』。2010年にオランダで放送されたザ・ヴォイス・オブ・ホーランドが元祖で、アメリカNBCでも2011年4月に放送開始。そして、2012年7月、この番組が遂に中国に登場しました。審査員は、中国ポップ音楽シーンのトップシンガー、劉歓（リウ・ホァン）、那英（ナー・イン）、楊坤（ヤン・クン）と庾澄慶（ハーレム・ユー）の4人。ユーモアたっぷりでハートフルなトークで雰囲気を盛り上げる4人の審査員が番組に花を添える存在となっています。毎週金曜夜のオンエアですから、週末はこの番組の話題で持ちきりです。この「中国好声音（The Voice of China）」の「牽引効果」で、いま、各局では相次いでオーディション番組が制作され、オーディション番組の熱戦が繰り広げられています。

　この番組は、審査員が率いるチーム対決の駆け引きやユーモアたっぷりのトークがとても面白いですが、なにより魅力的なのは、この番組のトレードマークともいえる「ブラインド・オーディション」です。審査員は出場者の顔を見ず、声だけで判定する形式で、まさにこの番組のタイトルどおり、人の外見は関係なく、「ザ・ヴォイス」＝歌唱力だけで勝負します。現在、今シーズンの「ブラインド・オーディション」がすべて終了し、番組は審査員選考のステップに進んでいます。審査員選考とは、同じチーム内の2人を対決させ、そのチームを率いる審査員が自ら勝敗を決めるステップです。このステップの勝者は次なる「ライブショー」へ進むことができます。最終的にはライブショーを通じて今シーズンのグランプリを選出することになっています。最も期待される「ライブショー」ですが、今月（9月）後半から始まるということで、本当に楽しみですね。（ミン・イヒョウ）